事業の集客やブランディング力を上げるために、ホームページ制作は効果的です。
しかし、制作費用に頭を悩ます方も多いのではないでしょうか。
実は、補助金を上手に活用して採択されれば、ホームページ制作の費用を抑えられます。
そこで本記事では、小規模事業者持続化補助金を活用したホームページ制作のコツと採択率を高める方法を解説します。
事業の拡大につながる効果的なホームページ制作を検討する方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
ホームページ制作にも適用される小規模事業者持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の持続的な成長と発展を支援するための補助金制度です。
補助対象となる経費には、Webサイト関連費が含まれており、ホームページ制作にも適用されます。
対象となる経費と対象とならないものの例を、以下の表にまとめました。
対象となる経費例 | 対象とならない経費例 |
---|---|
商品販売のためのWebサイト作成や更新 | 商品・サービスの宣伝を目的としな い広告(単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外) |
インターネットを通じたDM発送 | Webサイトに関連するコンサルティン グ、アドバイス費用 |
インターネット広告 | 補助事業期間内に公開できなかった動画・ホームページ・ランディングページ |
バナー広告の実施 | |
効果や作業内容が明確なWebサイトのSEO対策 | |
商品販売のための動画作成 | |
システム開発、構築に係る経費(インターネットを活用するシステム、スマホ用のア プリケーション、業務効率化のためのソフトウェアなど) | |
SNSに係る経費 |
参照:小規模事業者持続化補助金<一般型>第13回公募「公募要領」
では、小規模事業者持続化補助金を活用できる対象条件についてご紹介します。
- 小規模事業者に該当する条件とは?
- 法人だけでなく個人事業主も対象
- ホームページ制作費以外の補助対象経費
小規模事業者に該当する条件とは?
小規模事業者持続化補助金を受けるためには、小規模事業者でなければいけません。
小規模事業者は、業種ごとに従業員数を指標として線引きがされます。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員数:5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員数:20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員数:20人以下 |
また、以下のような売上や資本金の制限もクリアしなければなりません。
- 直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が15億円未満
- 資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接100%の株式を保有していない法人
まず、自社が上記の基準を満たしているか確認しましょう。
法人だけでなく個人事業主も対象
小規模事業者持続化補助金は、法人だけでなく個人事業主も対象です。
ただし、複数の屋号を使用している個人事業主も応募は1枠、1件しかできないので注意しましょう
ホームページ制作費以外の補助対象経費
小規模事業者持続化補助金では、ホームページ制作費だけでなく、その他の経費にも補助が適用されます。
対象となる経費は、以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
機械装置等費 | 補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入 |
広報費 | パンフレット・ポスター・チラシ等の作成および広報媒体等の活用 |
Webサイト関連費 | 販路開拓等のためのWebサイトやECサイト等の開発、構築、更新、改修、運用費 |
展示会等出展費 | 新商品等の展示会出展または商談会参加の費用 |
旅費 | 販路開拓や展示会等の会場との往復を含む旅費 |
開発費 | 新商品の試作品や包装パッケージの試作開発に伴う費用 |
資料購入費 | 補助事業遂行に必要不可欠な図書等の購入 |
雑役務費 | 補助事業期間に臨時的に雇うアルバイト代、派遣労働者の派遣料、交通費など |
借料 | 補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料 |
設備処分費 | 販路開拓のための作業スペース拡大や設備機器の廃棄・処分に関する費用 |
委託・外注費 | 補助事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託・外注する費用 |
各項目の細かい条件は、小規模事業者持続化補助金の公募要領を確認しましょう。
2023年版小規模事業者持続化補助金の概要
続いて、2023年版小規模事業者持続化補助金の概要についてご紹介します。
- 全5枠の類型別|金額・補助率
- 採択スケジュール
全5枠の類型別|金額・補助率
2023年版小規模事業者持続化補助金は全部で5枠あります。
いずれか1つの枠のみ申請が可能なので、どの枠で申請するか慎重に検討しましょう。
各枠別の補助率、補助上限額等は以下の通りです。
類型 | 補助率 | 補助上限 | インボイス特例 | 追加申請 |
---|---|---|---|---|
通常枠 | 2/3 | 50万円 | 追加50万円 | – |
赤字事業者は賃金引上げ枠 | 3/4 (赤字事業者は 3/4) |
200万円 | 〇 | |
卒業枠 | 2/3 | 200万円 | 〇 | |
後継者支援枠 | 2/3 | 200万円 | 〇 | |
創業枠 | 2/3 | 200万円 | 〇 |
参照:小規模事業者持続化補助金<一般型>第13回公募「公募要領」
各枠によって決められた条件があります。条件を確認して、該当する募集枠に申請しましょう。
採択スケジュール
小規模事業者持続化補助金の受付スケジュールは、以下のとおりです。
第13回受付締切分 | 申請書類の受付締切 | 2023年9月7日(木) 【最終日当日消印有効】 ※電子申請の場合は当日中 |
---|---|---|
「事業支援計画書」発行の受付締切 | 原則2023年8月31日(木) | |
採択結果公表 | 未定 | |
補助事業の実施期間 | 交付決定日から 2024年7月31日(水)まで |
参照:小規模事業者持続化補助金<一般型>第13回公募「公募要領」
締切に間に合うように、申請スケジュールを意識しながら手続きを進めましょう。
ホームページ制作における小規模事業者持続化補助金の申請手順6ステップ
それでは、ホームページ制作における小規模事業者持続化補助金の申請手順を6ステップで紹介します。
- 申請書類の作成
- 商工会議所・商工会へ提出
- 商工会議所・商工会から事業支援計画書の交付
- 交付申請
- 審査・交付決定
- 補助事業開始~交付手続き~事業実施効果報告
全体の流れだけでも先に把握しておくことで、計画もスムーズに進められるでしょう。
各ステップごとの内容は、以下の通りです。
手続き | 詳細 |
---|---|
申請書類の作成 | 申請の必要書類を作成・用意します。 |
商工会議所・商工会へ提出 | 「経営計画書」および「補助事業計画書」の写しや加点に関する書類を地域の商工会・商工会議所窓口に提出します。 |
商工会議所・商工会から事業支援計画書の交付 | 商工会議所・商工会で、申請者と内容や提出書類の確認が行われます。 「事業支援計画書」を地域の商工会・商工会議所から受け取ります。 |
交付申請 | 受け取った事業支援計画書を含めた必要な提出書類を全て揃えて補助金の交付を申請します。 電子申請または、郵送での申請が可能ですが、持参や宅配便での送付はできません。 |
審査・交付決定 | 提出された申請書類が事務局で審査され、補助金の交付決定が行われます。 |
補助事業開始~交付手続き~事業実施効果報告 | 補助金の交付手続きが完了した後、補助事業を開始します。 事業実施の結果や効果を報告書を作成して提出します。 |
補助金の申請には、商工会議所・商工会から「事業支援計画書」を受け取る必要があります。スケジュールには余裕をもって進めましょう。
小規模事業者持続化補助金の採択率を高めるポイント
小規模事業者持続化補助金の採択率を高めるポイントを3つご紹介します。
- 重点政策加点項目を獲得する
- 政策加点を獲得する
重点政策加点項目を獲得する
加点項目には、「重点政策加点」と「政策加点」があります。
それぞれ1種類、合計2種類まで選択可能です。
重点政策加点となる内容は、4つあります。
項目 | 条件 |
---|---|
赤字賃上げ加点 | 賃金引上げ枠で申請する場合、補助事業が終了する時点で、事業場内最低賃金が申請時の地域別最低賃金より+30円以上を上げる |
事業環境変化加点 | ウクライナ情勢や原油価格、LPガス価格等の高騰による影響を受けている |
東日本大震災加点 | 東京電力福島第一原子力発電所の影響を受け、引き続き厳しい事業環境下にある |
くるみん・えるぼし加点 | 次世代法に基づく「くるみん認定」を受けている、または女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」を受けている |
それぞれ項目ごとに細かい条件や必要な書類があります。
「公募要領」をみて、獲得できそうな項目がないか確認しましょう。
政策加点を獲得する
政策加点となる内容は、5つあります。
項目 | 条件 |
---|---|
パワーアップ型加点 | 以下2つの事業計画を策定している
1.地域資源等を活用して、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画 2.地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画 |
経営力向上計画加点 | 2022年12月31日までに、中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている |
事業承継加点 | 2022年12月31日までに、代表者の年齢が満60歳以上の事業者、かつ後継者候補が補助事業を中心になって行う |
過疎地域加点 | 「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取組を行う |
一般事業主行動計画策定加点※ | 以下、どちらか1つの事業計画を策定している
1.従業員100人以下の事業者で「女性の活躍推進企業データベース」に女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を公表している事業者 2.従業員100人以下の事業者で「両立支援のひろば」に次世代法に基づく一般事業主行動計画を公表している事業者 |
※重点政策加点の「くるみん・えるぼし加点」にも該当し選択されている場合は、重点政策加点分のみが加点対象です。
加点項目を獲得することで、採択の可能性が高まります。
小規模事業者持続化補助金に関するよくある質問
では最後に、小規模事業者持続化補助金に関するよくある質問を3つご紹介します。
- 小規模事業者持続化補助金の申請期限はありますか?
- ホームページ制作だと補助金はいくらもらえますか?
- 補助金が入金されるタイミングはいつですか?
小規模事業者持続化補助金の申請期限はありますか?
小規模事業者持続化補助金には、申請期限があります。
各受付締切を確認して、間に合うように必要書類の準備や手続きを進めていきましょう。
ホームページ制作だと補助金はいくらもらえますか?
小規模事業者持続化補助金のWebサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限です。
例えば、交付申請額を50万円とした場合、12.5万円までがWebサイト関連費としてもらえます。
ただし、Webサイト関連費のみの申請はできません。他の経費を組み合わせて申請する点に注意しましょう。
補助金が入金されるタイミングはいつですか?
補助金の入金タイミングは、補助事業の実績報告書を提出した後です。
事務局で、実施した事業内容の審査と経費内容の確認が行われて補助金額が確定します。
その後、精算払請求を行い、数週間程度で振り込まれます。
まとめ:小規模事業者持続化補助金を活用してホームページを制作しよう!
「小規模事業者持続化補助金」は、ホームページ制作にも活用できる補助金です。
ただし、Webサイト関連費のみでの申請はできず、他の対象経費との組み合わせが必要です。
補助金を活用するためには、手続きの手間もかかり、なにより審査に通過しなければ交付されません。
補助金の申請実績のあるホームページ制作会社へ依頼することをおすすめします。
信頼性や実績を確認し、ホームページのデザインや機能性にも注目して制作会社を選びましょう。
また、ホームページ制作に「小規模事業者持続化補助金」が適用できない場合でも、最大350万円まで補助が受けられる「IT導入補助金」もあります。
ワンページ株式会社は、ホームページ制作においてデザイン力とWeb集客力を重視した制作会社です。豊富な制作実績だけでなく、補助金の申請実績も多数あります。
弊社は、IT導入補助金2023採択事業者です。補助金を活用してホームページを作成し、ビジネスを推進していきたい方は、ぜひご相談ください。
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