インターンシップ集客の成功手法!学生の満足度が高いユニークな事例も紹介

「インターンシップ募集を出しても、中々応募が集まらない」
「インターンシップを通じて優秀な人材確保につなげたい」

このような悩みを抱えている採用担当者は多いでしょう。

インターンシップは、将来の人材獲得につながる重要な施策なので、集客が成功すれば採用までの動線作りに重要な役割を果たします。

しかし、少子化が進んで優秀な学生の争奪戦が激化する中、自社のインターンシップへの応募を増やすことは容易ではありません。

そこで本記事では、インターンシップ集客で成功するための具体的な手法や実際に成功した事例を紹介します。効果的な企業戦略もピックアップするので、今後のアプローチ方法に役立ててみてください。

学生のインターンシップへの参加状況

学生のインターンシップへの注目度は、年々高まっています。

下記のグラフは、マイナビが実施した「2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括)」によるインターンシップ参加状況を示したものです。

2025年3月に卒業予定の学生のインターンシップ参加率をみると、89.5%に達していることが分かりました。参加社数に関しては、学生一人あたり6社が平均値と、過去最高の数字であることが分かります。

この結果から、インターンシップが学生にとって重要な就職活動の一環となっていることを示しており、多様な業界や企業を体験しようとする意欲の高さを物語っています。

学生の関心が高まっている現在、企業はインターンシップを通じて優秀な才能を惹きつけ、確保する絶好の機会になるでしょう。

学生がインターンシップへ参加する目的

企業が、有効なインターンシッププログラムを設計するには、学生が参加を希望する目的を理解しなければなりません。

インターンシップへの参加目的は、その期間の長短によって異なります。

短期インターンシップの場合

1日〜1週間程度で行う短期インターンシップの場合、参加目的として以下のような要素があります。

  • どの業界や職種を志望するか明確にしたい
  • 視野を拡げたい
  • 企業理解を深めたい
  • やりたいことを模索したい
  • 選考を有利に進めたい

短期インターンシップは、学生にとって多様な業界や企業を気軽に体験する良い機会です。
1週間以内で完結するプログラムであれば、複数の企業への参加も可能でしょう。

こうした機会を通して、学生は自分の興味や適性を探り、将来のキャリアパスについての洞察を深めています。

ただ、短期である分、企業が学生と接する時間は限られています。1日体験プログラムであれば、短時間でいかに自社の魅力を印象づけるかが鍵になるでしょう。

長期インターンシップの場合

数ヶ月に及ぶ長期インターンシップになると、参加目的は以下のように変化します。

  • 社会人になる前に経験を積みたい
  • 将来のキャリア形成に役立てたい
  • 報酬を得ながらスキルを身につけたい
  • インターン先で内定を得たい

長期インターンシップは、学生にとってより深い業務理解と実践的なスキル習得の場として捉えられています。

インターンシップを機に、そのまま内定を獲得したいと考えている学生は多いでしょう。
「採用直結型インターンシップ」として知られるこのスタイルでは、インターンシップ中に採用が決まる可能性があります。

企業にとっては、インターンシップ期間中に学生の適性を判断でき、優秀な人材を早期に確保する手段として有効でしょう。

株式会社マイナビの調査によると、8割近くの学生が「採用直結型」のインターンシップに注目しており、非常に高い関心を集めています。

これらの情報を踏まえ、学生のニーズに応えるプログラムを展開することが、双方にとって最大の成果を生む鍵になります。

参照:マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月)

企業がインターンシップ集客に苦戦する5つの理由

インターンシップの募集を掲載したものの、なかなか応募が集まらずに悩む企業担当者は多いでしょう。

学生の参加を増やすためには、企業が直面している集客の障壁を理解し、それらを解消する必要があります。

インターンシップの集客に苦戦する主な理由として、以下5つの要素が考えられます。

  1. 募集要項に学生の求める情報が十分に記載されていない
  2. インターンシップに参加するメリットが伝わっていない
  3. 企業の魅力が学生に伝わっていない
  4. 応募や参加のハードルが高い
  5. 適切な媒体で告知できていない

募集要項に学生の求める情報が十分に記載されていない

意外に見落としてしまうのが、募集要項に記載される情報不足です。

学生は、インターンシップに参加する前に、企業やインターンシップの内容について十分に情報収集したいと考えています。しかし、募集要項に学生の求める情報が十分に記載されていないと、応募を躊躇しかねません。

募集要項には、以下の情報を記載することが重要です。

  • 企業の概要
  • インターンシップの内容
  • 期間
  • 応募条件・対象となる学年や専攻
  • インターンシップで得られる経験
  • サポート内容
  • 応募方法

プログラム内容は、日程やタイムスケジュールを詳しく記載すると、集客が成功しやすくなるでしょう。応募方法は、応募期間やキャンセル規定まで詳細に記載してください。

インターンシップに参加するメリットが伝わっていない

インターンシップに参加するメリットが十分に記載されていないと、集客はうまくいきません。

学生がインターンシップに求めるメリットとして、主に以下の要素が挙げられます。

  • 実務経験の獲得
  • 業界の専門知識の深化
  • ネットワークの拡大
  • 将来の就職活動に役立つスキル習得
  • 本選考への影響

掲げる項目は、学生の参加目的から逆算しましょう。

参加学生に対して、資格取得の支援や就職先としての優遇措置など、具体的なインセンティブを提供することも有効です。

企業の魅力が学生に伝わっていない

企業の魅力が学生に伝わっていないことも、集客で苦戦する理由の一つです。

企業のインターンシッププログラムを魅力的に感じてもらうには、企業カルチャーやヒストリーなど、独自性を伝えるといいでしょう。

たとえば、企業の文化やビジョン、経営者の想い、業界内での位置付けなどを明確に示すなどが挙げられます。

応募サイトだけで掲載しきれない場合は、公式サイトやSNS、インターンシップ説明会でのプレゼンテーションを通じて、企業の個性や強みを積極的にアピールしてみてください。

応募や参加のハードルが高い

インターンシップへの応募や参加のハードルが高いと、学生が集まりにくいかもしれません。

以下のような記載をしている場合、改善を図りましょう。

  • 応募プロセスが複雑で時間がかかる
  • 参加条件のレベルが高すぎる
  • 現地開催に限定されている
  • キャンセル規定が厳しい

特に、地方学生も対象に含めている場合は、地理的な制約がネックになっている可能性があります。

「参加日数を選べるようにする」「オンラインでも開催する」など、参加しやすいよう工夫することで、応募率を高められるかもしれません。

さらに、実施前にカジュアルな面談の機会を設けてみるのもいいでしょう。応募者の心理的な負担を軽減できれば、双方にとって有益な関係を築く一助となるはずです。

適切な媒体で告知できていない

適切な媒体で告知できていないと、学生がインターンシップの存在に気がつけず、応募には至りません。

学生の情報収集源は、多様化しています。従来では、求人サイトに掲載すれば集客できたかもしれません。しかし近年では、インターンシップを知るきっかけとなった媒体は、以下のように多種多様です。

  • 就職情報サイト
  • 企業ホームページ
  • 採用イベント
  • スカウトサイト
  • 大学のキャリアセンター
  • SNS

採用活動のオンライン化に伴い、学生側も情報収集手段としてSNSを活用するケースが増えています。

SNSの活用を含め、複数を組み合わせて情報を掲載してください。

インターンシップで自社とマッチする学生の集客方法8選

インターンシップの実施は、優秀な学生を採用するために欠かせません。しかし、近年は学生の情報収集源が多様化しており、従来の募集方法だけでは十分な応募が得られないケースが増えています。

ここからは、インターンシップ集客方法を8選紹介します。自社に合った方法を組み合わせて、ぜひ効果的な集客を実現してください。

  1. インターン募集サイトに掲載する
  2. 求人サイトを活用する
  3. ダイレクトリクルーティングでアプローチする
  4. オウンドメディアで発信する
  5. SNSで発信する
  6. リファラル採用で人材を紹介してもらう
  7. 説明会やイベントで告知する
  8. 大学のキャリアセンターで告知をかける

インターン募集サイトに掲載する

もっともメジャーな方法が、インターン募集サイトへの掲載です。

インターン募集サイトは、学生がインターンシップを探す際に最もよく利用する媒体のこと。代表的なサイトとしては、マイナビやリクナビなどがあります。

これらのサイトは、多くの学生にリーチしやすいという魅力があります。しかし、人気のサービスは掲載料金が高額になりやすく、競合他社に埋もれてしまう可能性があることも理解しなければなりません。

掲載を検討する際は、各サイトの登録属性や料金を比較し、自社にマッチしていて費用対効果の高いサイトを選びましょう。

求人サイトを活用する

求人サイトも、インターンシップの集客に有効な媒体です。

求人サイトは、大手のものから業界特化型までさまざまなので、自社の求めるターゲットに合わせて選びましょう。

求人サイトは、インターンシップだけでなく、新卒採用にも活用できます。そのため、採用活動全体を効率化したい企業におすすめです。

求人サイトの掲載料金は、サービスや掲載範囲によってさまざまです。詳しくはこちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

求人広告の費用相場!本当におすすめの16社と費用対効果を高める秘訣を紹介

ダイレクトリクルーティングでアプローチする

ダイレクトリクルーティングは、自社にマッチした学生を直接スカウトする手法です。

学生のプロフィールを事前に確認したうえでスカウトできるこの手法は、売り手市場の昨今でもっとも効果的な手法といえるでしょう。企業側からアプローチするため、企業認知度にも左右されません。

ただし、スカウトに慣れない学生にとっては、ハードルが高く感じられる可能性があります。スカウト文面には、学生の興味を引くような内容を心がけましょう。

ダイレクトリクルーティングを成功させる秘訣は、こちらの記事をご覧ください。

ダイレクトリクルーティングで新卒採用!成功の秘訣・サービス13選を徹底比較

オウンドメディアで発信する

オウンドメディアは、自社のホームページやブログなどを通じてインターンシップ情報を発信する有効な手段です。

オウンドメディア運用は、学生に自社の魅力を直接届けられ、さまざまな情報を発信できる利点があります。長期的な視点で採用活動を実施する際に、裁量権を持って運用できるでしょう。

ただし、学生からの認知度が低くオウンドメディアのアクセス数が少ない場合は、十分な応募が見込めません。SNSと掛け合わせて、アクセス数を増やす工夫が必要です。

SNSで発信する

SNSは、学生が日常的に利用するサービスであるうえに拡散性が高いため、多くのユーザーにリーチできます。

Instagramならストーリーズやリールを通じて、リアルな魅力を発信できる点もメリットです。初期コストもかかりません。

Xをはじめ、SNSで拡散力を高めるには「#インターン受付中」「#インターンシップ募集中」「#サマーインターン」などのハッシュタグを活用して投稿しましょう。

ハッシュタグを選定する際は、投稿数が1万件以上を狙うことが重要です。インターンシップを探している学生の目に留まりやすくなるでしょう。

リファラル採用で人材を紹介してもらう

リファラル採用は、内定者や新入社員に後輩を紹介してもらう手法です。長期インターンシップの場合は、現役インターン生に紹介してもらうのもいいでしょう。

自社で活躍する社員や知り合いの力を借りれば、自社に適した学生に効率よく出会えます。

社内告知など周囲の協力体制を整える必要はありますが、低コストで質の高い母集団を形成できる方法なのでおすすめです。

説明会やイベントで告知する

説明会やイベントは、学生に直接インターンシップについて説明する機会です。学生の質問に回答したり企業の魅力をアピールしたりと、さまざまな内容で進められます。

説明会やイベントは、手間と時間がかかりますが、学生と直接コミュニケーションを取れる点で大きなメリットが得られるでしょう。

自社に合った学生を採用したい場合は、積極的に説明会やイベントを開催することをおすすめします。より多くの参加者を集めるには、オンライン開催も実施してみてください。

大学のキャリアセンターで告知をかける

大学のキャリアセンターは、学生が就職やインターンシップを探す際に利用する窓口です。

キャリアセンターは、学生のニーズを把握しているため、自社に合った学生を紹介してもらえる可能性があります。

掲載を依頼する場合は、募集枠が限られているケースがあるため、早めに相談するようにしましょう。

また、インターンシップの募集案内だけでなく、企業パンフレットを設置してもらえるケースがあるので事前に相談してみてください。

インターンシップのユニークな集客事例3選

インターンシップ集客を成功させるには、プログラム内容にインパクトを加えると、学生の興味をひけるかもしれません。

ここからは、実際に実施されたユニークな事例を3つ紹介します。

  1. ユニクロ・GU
  2. ニトリ
  3. サイバーエージェント

ユニクロ・GU

ユニクロやGUを運営するファーストリテイリングでは、海外渡航型のインターンシッププログラムを実施しました。

このプログラムは、ニューヨークへの渡航を含め、現地での市場調査や現地社員との議論を通じて具体的な経営課題を把握し、解決策を立案します。

プログラムの期間は7日間で、参加者は「わたしは世界に何ができるのか?」という問いを持ち続けながら、自身の人生や可能性を探求します。

また、グローバル本部の見学やニューヨーク発祥のブランド「Theory」の事業も体感できる盛りだくさんの内容です。参加対象は1年生からと幅広く、学生にとって早期からグローバルな視野を広げる貴重な機会となっているでしょう。

ニトリ

ニトリのインターンシッププログラムは、実践的なビジネススキルを学ぶ機会をメインにしています。

参加者がニトリの事業運営の核心に触れ、商品開発から販売戦略、顧客サービスに至るまでの一連の業務プロセスを経験できるよう設定されました。

これらの体験は、参加学生が自ら考えて提案することを重視しており、創造性と実行力を養う貴重な機会になります。就職活動だけでなく、将来的なキャリア形成にも大きな影響を与える実践的な学びの場となるでしょう。

「就活するなら、まずはニトリのインターンシップに行くべきだ」と言われるほど、学生からの評価が高いようです。

サイバーエージェント

サイバーエージェントのインターンシッププログラムは、特にIT業界に興味を持つ学生にとって魅力的な内容で構成されています。

たとえば、プロのクリエイターから学べる短期プログラムとして、ゲームイラストレーターインターンシップが開催されました。

オンラインで実施され、2日間のプログラム中で参加者はチームでキャラクターイラストの制作に取り組みます。

各チームには、現場で活躍するアートディレクターやイラストレーターが専属メンターとして配属。IT未経験であっても気軽に参加できるのが魅力的でしょう。

この経験を通じて、社員や他の学生とのコミュニケーションから多くの洞察を得られるため、企業にとってもメリットが大きいといえます。

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まとめ:インターンシップ集客で採用戦略を強化しよう

インターンシッププログラムは、企業の採用戦略にとって重要な要素です。集客を成功するには、実践的な学びやキャリア形成の支援を通じて、学生にとって魅力的な経験を提供することがカギです。

効果的な集客戦略を通じて、企業の長期的な人材基盤を強化していきましょう。