近年では、採用活動の一環として、動画コンテンツを活用する企業が増えています。採用動画は、テキストと比較して多くの情報を伝えられるため、さまざまなメリットがある手法です。
本記事では、採用動画で得られる効果や作る際のポイント、実際の事例10選を紹介します。「応募が少なくて困っている」「優秀な人材を採用したい」という企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
採用動画で得られる効果
採用動画で得られる効果は、主に以下の4つです。
- 圧倒的な情報量を正確に届けられる
- 記憶に残るストーリーで知名度アップにつながる
- 採用ミスマッチを防止できる
- 企業のイメージアップが期待できる
それぞれの効果について解説します。
圧倒的な情報量を正確に届けられる
動画は、テキストや静止画像だけでは伝えきれない豊富な情報を短時間で効率的に伝達できる手段です。企業文化や職場の雰囲気、実際に働く人々の声など、求職者が知りたい情報をリアルかつダイナミックに届けられます。
採用動画を活用することで、求職者は企業についてより深く理解し、具体的なイメージを持つことができるでしょう。
記憶に残るストーリーで知名度アップにつながる
採用動画では、ストーリーの力を活かして、企業理念や職場の魅力を効果的に伝えられます。テキスト情報と比べると現場感が伝わりやすく、自社ならではの雰囲気を感じてもらえるでしょう。
動画のように感情を動かすコンテンツは、視聴者の記憶に強く残りやすいのもメリットです。採用動画の活用により、企業のブランドイメージや知名度向上といった効果も期待できます。
採用ミスマッチを防止できる
動画によって企業のリアルな姿を事前に見せることで、求職者が職場環境や仕事内容について正確な理解を得られます。求職者が入社前に抱くであろう期待と現実とのギャップを把握しやすくなるため、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐ効果があります。
早期離職が多い、従業員の満足度が低いなどの課題を抱えている企業は、採用動画の活用を検討してみると良いでしょう。
企業のイメージアップが期待できる
採用動画は、企業の革新性やオープンな姿勢をアピールする手段としても有効です。特に若年層をターゲットにした採用活動では、最新の技術やトレンドを取り入れた動画コンテンツが、企業のポジティブなイメージ形成に貢献します。
実際に取り組んでいる社会貢献活動や、若手社員の成長ストーリーなど、企業の価値観を反映したコンテンツは、求職者の共感を呼びます。企業の好感度向上につながる可能性も期待できるでしょう。
採用動画を作る際のポイント
採用動画を作る際のポイントは、以下の5つです。
- 採用動画の制作目的を明確にする
- 採用ターゲットを限定する
- 採用動画の活用シーンを決める
- 求職者目線で応募までのシナリオを決める
- 一貫した採用コンセプトで動画制作する
一つひとつ解説します。
採用動画の制作目的を明確にする
動画制作をする際は、何を達成したいのか目的をはっきりさせることが重要です。新卒採用、中途採用、特定の職種への応募促進など、目的に応じてメッセージや内容が変わります。
採用動画を作る目的を明確にすることで、効果的なメッセージやビジュアルについて、制作メンバーで議論できます。チーム一丸となって良い採用動画を作るための指針になるので、事前に制作目的を明確にしておきましょう。
採用ターゲットを限定する
採用動画を作る際は、どのような人材を採用したいのか、ターゲット層を特定します。年齢、経験、専門性など、採用したいターゲットに合わせてコンテンツをカスタマイズすることが重要です。採用ターゲットの主なペルソナは、以下の通りです。
- 年齢
- 性別
- 学歴
- 部活やサークル
- アルバイト
- 性格
- 趣味・志向
- 長所・短所
- 学生時代に注力したこと
- 志望業界
- これまでの経験
- 希望年収
自社の採用ターゲットが明確であればあるほど、その層に響く内容を作りやすくなります。
採用動画の活用シーンを決める
採用動画をどこでどのように使うのか、活用シーンを決めておくことも重要なポイントです。オンラインの採用サイトや求人広告、就活イベントでのプレゼンテーション、SNSでのシェアなど、活用シーンによって動画の内容が変わります。
活用シーンによって、採用動画の内容や長さ、アプローチの仕方はさまざまです。実際に動画制作を始める前に、活用シーンを具体的にイメージしておきましょう。
求職者目線で応募までのシナリオを決める
採用動画を制作する際は、動画を視聴する求職者がどのような情報を求めているのか、視聴するユーザーの目線からシナリオを組み立てます。
企業文化や働く環境、キャリアアップの機会など、求職者が関心を持ちそうなポイントを抑えた内容を組み込みましょう。
一貫した採用コンセプトで動画制作する
企業のブランドイメージや採用コンセプトに一貫性を持たせることで、求職者に対して強い印象を与えられます。その企業ならではのブランドイメージやコンセプトに惹かれて入社を決意する求職者も多く、今やブランディングは大事な採用戦略の1つといえます。
色使い、ロゴ、メッセージなど、企業のアイデンティティを反映したデザインを意識しながら、動画全体にわたる統一感を意識しましょう。
採用動画の事例10選
採用動画を作成する際に参考になる事例を10個紹介します。
- JEM株式会社
- 東京建物不動産販売株式会社
- 株式会社EXIDEA
- 株式会社CLUB MAISON
- PERSOL
- 株式会社リコー
- 株式会社Cygames
- 株式会社MJE
- 株式会社八幡自動車商会
- 株式会社博報堂DYホールディングス
それぞれの動画の特徴について詳しく解説します。
JEM株式会社|建設
JEM株式会社では、社員へのインタビューを採用動画にしています。現場の社員たちがどのような想いで仕事に取り組んでいるのかイメージしやすく、求職者は入社前後のギャップを小さくできるでしょう。
建設現場の壮大さも伝わる動画で、求職者のモチベーションを上げる効果も期待できます。シニアが持つダンディでワイルドかつ上品な社員像を描写しています。
東京建物不動産販売株式会社|不動産
東京建物不動産販売株式会社の採用動画では、音声を使用せず、映像とテキストのみで会社の雰囲気と働く人の姿勢を伝えています。映像にマッチしたBGMが印象強く、採用動画を見た求職者に対して強く印象付けられる構成になっています。
動画全体を通して、視聴者が映像に集中しやすく、企業の雰囲気をダイレクトに感じ取れる採用動画といえるでしょう。
株式会社EXIDEA|メディア
株式会社EXIDEAの採用動画は、「1メディア1経営」「THE SHARE」など、印象的な言葉を巧みに使用しているのが特徴です。社員のインタビューを通じて独自のコンセプトを明確に伝えており、入社前後のイメージのずれを防いでいます。
インタビューの合間では社員同士が笑顔で話す様子も映し出されており、求職者の不安払拭につながっています。
株式会社CLUB MAISON|飲食
株式会社CLUB MAISONの採用動画は、会社のイメージとBGMの相性が抜群な点が特徴です。「飲食店で働くのってカッコイイ!」というテーマに沿った映像とBGMで、飲食業界の魅力を前面に押し出しています。
飲食業界への情熱や興味を持つ人材を惹きつけ、業界のイメージアップにもつながる採用動画といえるでしょう。
PERSOL|人材派遣
PERSOLの採用動画は、自社コンセプトの表現の仕方が上手いのが特徴です。「テクノロジーによる業務の効率化、成果の最大化を支援し、世の中の仕事を変えていくこと」という会社のコンセプトを、ドキュメンタリースタイルで表現しています。
採用動画全体を通して、革新的な働き方に共感する人材を引き寄せる構成になっています。企業の先進性をアピールしたいときに参考にしたい採用動画です。
株式会社リコー|製造
株式会社リコーの採用動画は、地域に密着したドキュメンタリー動画です。多様性を受け入れ、個々の能力を活かす職場環境が、ドキュメンタリースタイルで描かれています。
障害を持つ人材も含め、幅広い背景を持つ人々に対する包括的な職場環境を示すことで、多様性と包容力の高い企業文化をアピールしています。
株式会社Cygames|IT
株式会社Cygamesは、求職者向けのオフィス紹介を採用動画として活用しています。「すべての環境は最高のコンテンツのために」というテーマで、クリエイティブなオフィス環境を紹介しているのが特徴です。
ゲーム業界で働きたいと考えるクリエイティブな才能に対し、刺激的な職場環境を提示することで、業界における自社の位置付けと魅力をアピールしています。最先端の技術やデザインに携わりたい人材を惹きつける効果が期待できるでしょう。
株式会社MJE|オフィスサービス
株式会社MJEの採用動画は、音声なしの映像とテロップでサービスへの想いを伝える構成になっています。音声を使わずに映像とテロップでメッセージを伝えることで、求職者の意識を動画だけに集中させようとしているのが特徴です。
心に響くメッセージと視覚的な演出により、求職者に対する企業への期待とサポートを強調し、入社前のモチベーション向上につながっています。
株式会社八幡自動車商会|自動車
株式会社八幡自動車商会の採用動画では、職人へのインタビューの様子を求職者に届けています。日本で初めてランボルギーニを車検した職人へのインタビューを通して、「仕事に対する熱量や強いこだわり」を引き出しているのが特徴です。
職人技や特定のスキルを重視する応募者に対して、技術力や仕事への熱意が伝わる内容となっており、専門職への魅力を訴求したいときに参考にしたい動画といえるでしょう。
株式会社博報堂DYホールディングス|広告
株式会社博報堂DYホールディングスの採用動画は、企業のありのままの様子を求職者に伝える内容になっています。社内の雰囲気を美化することなく、リアルな様子を曝け出しているのが特徴です。
企業の多様な価値観やクリエイティブな仕事への取り組みを、社員のインタビューを通じて表現しており、入社後のイメージが湧きやすい構成になっています。会社が提供する多様な機会とクリエイティブな挑戦を示すことで、企業への魅力を高め、応募意欲を刺激しています。
採用動画制作でおさえておきたいトレンド
採用動画制作で押さえておきたいトレンドは、以下の3つです。
- インタラクティブ動画
- ドローンを駆使した職場紹介動画
- 会社の裏側や本音を見せる動画
それぞれのトレンドについて詳しく解説します。
インタラクティブ動画
インタラクティブ動画とは、視聴者がコンテンツの展開に影響を与えることができる動画です。採用動画の閲覧社は、クリックや選択を通じて異なるストーリーラインを体験できます。
インタラクティブ動画では、視聴者がアクティブにコンテンツと関わることで、企業への理解を深めやすくなるのがメリットです。エンゲージメントが高まり、動画が記憶に残りやすくなるため、企業イメージの強化にも良い影響を及ぼすでしょう。
ドローンを駆使した職場紹介動画
ドローンを使用した職場紹介動画は、空中からの撮影により職場の雰囲気や広がりをダイナミックに映し出すことができます。近年はドローンを活用した採用動画も多く、現場ならではの臨場感を伝えようとする企業も増えてきました。
実際の現場の壮大さや設備の充実度などをアピールできるだけでなく、ドローン映像には目新しさを感じさせる効果もあります。先進的な企業イメージを強調したいときに活用したい方法です。
会社の裏側や本音を見せる動画
会社の裏側や本音を見せる動画は、求職者の入社前後のギャップを埋める役割を果たします。日常業務の様子、従業員のインタビュー、社内イベントなど、企業のリアルな側面を見せることで、自社の文化にマッチした人材を集められるでしょう。
企業の人間的な側面や温かみを伝えることができるため、求職者との感情的なつながりを構築できるのもポイントです。実際に働く人々の声や日々の業務の様子を通じて、仕事に対する情熱やチームワークの良さなど、テキストや写真だけでは伝わりにくい情報を効果的に伝えられます。
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まとめ:採用動画を制作して採用活動を加速させよう
採用動画は、圧倒的な情報量を届けられる採用方法の1つです。動画コンテンツは、テキストよりも記憶に残りやすく、企業のイメージを強く印象付ける効果が期待できます。
採用動画を作る際は、制作目的や活用シーンを明確にしつつ、求職者目線で作成することが大切です。自社が求めるターゲット層にマッチした採用動画を作成しましょう。