採用コストの気になる平均は?計算方法や内訳・カットする方法も紹介

採用活動を効率よく進めるために重要な採用コスト。採用コストをなるべく抑えながら、優秀な人材を確保するには、ポイントを押さえたうえで採用戦略全体を見直す必要があります。

本記事では、採用コストの計算方法や採用内部・外部コストの内訳、採用コストカットを実現する方法について解説します。

採用活動のコストパフォーマンスを高めたいのであれば、ぜひ参考にしてください。

採用コストとは

採用コストとは、企業が新しい従業員を採用する過程で発生する総費用を指す言葉です。

主な採用コストとしては、以下のものが含まれます。

  1. 求人広告の掲載料
  2. 採用イベントの開催費用
  3. 人材紹介会社への支払い
  4. 採用プロセスでの管理コスト
  5. 面接や選考に関わるコスト
  6. 新入社員の育成に関連する費用

また、間接的なコストとして、採用プロセスの遅延が生産性に与える影響や、不適切な採用による再採用コストも考慮する必要があります。

企業には、これらの採用コストを効率的に管理・最適化することによる、採用活動のROI(投資収益率)の最大化が求められます。

採用コストと採用単価の違い

採用コストと採用単価は、採用活動における経済的な用語ですが、それぞれ異なる意味を持ちます。

採用コスト 新しい従業員を採用するために発生する総費用のこと。
求人広告料、人材エージェントへの手数料、面接や選考にかかる費用、トレーニングコストなど、採用プロセス全体で発生するすべての費用が含まれる。
採用単価 1人の従業員を採用するために、平均的にどれだけのコストがかかったかを示す指標。「採用コスト」を「採用した従業員の総数」で割ることで算出される。採用単価を把握することで、企業は採用活動の効率性を評価し、コスト削減のための具体的な改善策を検討できる。

採用コストが採用活動の全体的な費用を表すのに対し、採用単価はその効率性を評価するための指標として覚えておきましょう。

一人当たりの採用コストの計算方法

一人当たりの採用コストを計算するには、「すべての採用活動にかかる総コスト」を「新しく採用された従業員の数」で割ることで求められます。一人当たりの採用コストは、以下のステップで算出します。

  1. 採用活動全体のコスト算出
  2. 採用された従業員の総数の確認
  3. 総採用コストを採用された従業員の総数で割る

一人当たりの採用コストの計算式は以下の通り。

一人当たりの採用コスト = すべての採用コスト / 採用された従業員の総数

上記の計算により、企業はそれぞれの採用活動のコスト効率を評価して、必要に応じて予算配分や採用戦略を調整できます。

採用コストの平均相場

採用コストの平均相場は、以下の通りです。

  1. 新卒一人当たりの平均採用コストは約94万円
  2. ​​中途一人当たりの平均採用コストは約103万円

それぞれ詳しく解説します。

新卒一人当たりの平均採用コストは約94万円

株式会社リクルートが運営する就職みらい研究所が発表した「就職白書2020」によると、2019年度の新卒採用1人当たりの平均採用コストは93万6,000円でした。2018年度の新卒採用の平均コストは71万5,000円であり、1年で31%増加しています。

近年、新卒一人当たりの平均採用コストは増加傾向にあります。採用コスト増加の背景としては、学生数減少による企業間の採用競争激化、それにともなう採用担当社員数の増加、PR活動費用の増加などがあげられます。

参照:株式会社リクルート「就職白書2020

中途一人当たりの平均採用コストは約103万円

「就職白書2020」では、中途採用コストの調査も行われており、2019年度の中途採用1人当たりの平均採用コストは103万3,000円でした。新卒採用1人当たりの平均採用コスト93万6,000円と比較すると、中途社員の採用コストの方が約10万円高い金額になっています。

中途採用をする企業の中には、即戦力を求める企業が多く、自社が求める人物像に合う人材にアプローチする場合がほとんどです。新卒採用よりもハードルが高く、その分採用コストがかさんでいるのが現状です。

参照:株式会社リクルート「就職白書2020

採用内部コストの内訳

採用内部コストの内訳は、以下の通りです。

  1. 採用に関する人件費
  2. 採用に関する諸経費
  3. その他費用

それぞれの内訳について解説します。

採用に関する人件費

「採用に関する人件費」とは、採用活動に関連して発生する人事部門や採用チームの従業員の給与や福利厚生などの費用です。人事担当者・リクルーター・採用マネージャーの給料や、採用に関わる追加業務を行う他部門の従業員への支払いも含まれます。

採用に関する人件費は、採用プロセス全般にわたる活動を支えるための固定費です。企業が採用活動に効率よくコスト配分するためには、採用関係者の人件費を適切に管理して、採用プロセスの効果的な運営を図ることが重要です。

採用に関する諸経費

「採用に関する諸経費」とは、採用活動に伴って発生するさまざまな追加費用のことを指します。

主に、求人広告掲載料やオンライン求人サイト登録料、人材紹介手数料、採用イベント開催費用、会場レンタル費、印刷費用などが含まれます。

また、候補者の旅費や交通費、面接に際しての食事の提供など、面接プロセスで発生する経費も諸経費に含まれる場合があります。採用活動の全体的な予算を計画する際には、これらの諸経費を適切に見積もり、管理することが重要です。

その他費用

採用活動において、人件費と諸経費以外には、以下のような内部コストが発生します。

  1. 採用管理システムの導入費用
  2. 技術インフラの構築費用
  3. 研修プログラム費用

これらの費用は、採用活動の質向上、新入社員の早期独り立ちを実現させるために欠かせません。企業にとっては重要な投資となります。

採用外部コストの内訳

採用外部コストの内訳は、以下の通りです。

  1. 求人広告会社への求人広告掲載費
  2. 人材紹介会社への成果報酬
  3. 採用イベント・セミナーの開催費
  4. その他費用

それぞれ解説します。

求人広告会社への求人広告掲載費

求人広告会社への求人広告掲載費とは、企業が求人情報を広く公開するために、専門の広告会社を通じて求人広告を各種メディアに掲載する際に支払う費用です。雑誌や新聞、ポータルサイト、ソーシャルメディアなど、さまざまな媒体への広告掲載料が含まれます。

求人広告の料金は、掲載する媒体の種類やクリエイティブのサイズ、掲載期間、デザインや制作の有無によってさまざまです。特定のターゲット層へのリーチを確保するには、戦略的な広告配置と創造的な広告内容が求められるため、作成コストも増える傾向にあります。

人材紹介会社への成果報酬

人材紹介会社への成果報酬とは、企業が人材紹介会社を通じて従業員を採用した場合に、成約に応じて支払う報酬です。通常、採用された従業員の年収の一定割合(15〜30%程度)として計算されます。

候補者が採用された場合にのみ費用が発生するモデルであるため、企業にとってリスクが少なく、質の高い候補者をコスパ良く集められます。特定の専門知識やスキルを持つ人材を求める場合には、成果報酬型の人材紹介会社への依頼も検討するといいでしょう。

採用イベント・セミナーの開催費

採用イベント・セミナーの開催費とは、企業が候補者を集めて直接交流を図るイベントやセミナーを開催する際にかかる費用です。会場のレンタル費や設備の準備費用、イベントの企画・運営に関わる人件費、参加者への食事や飲料の提供費用などが含まれます。

採用イベントは、企業が自社の文化を広く伝える場として重要です。効果的なタイミングで開催することで、優秀な候補者に直接アピールしたり、企業の魅力を高めたりすることができるでしょう。

その他費用

採用外部コストには、以下の費用も含まれます。

  1. 候補者の背景調査費用
  2. 移動・宿泊費用
  3. 各種システム利用料

採用プロセスを効果的かつ効率的に進めるためは、上記の費用も必要です。内部コストと外部コストを切り分けて、適切に管理しなければなりません。

採用コストカットを実現する方法

採用コストをカットする方法としては、以下の6つがあげられます。

  1. 自社の採用サイトから採用する
  2. 従業員からのリファラル採用を促進する
  3. 掲載無料の求人サービスを利用する
  4. 利用中の求人媒体を見直す
  5. 採用プロセスの効率化を図る
  6. 早期離職の防止に努める

それぞれの方法について解説します。

自社の採用サイトから採用する

自社の採用サイトからの採用は、採用コストを大幅に削減できる手法です。求人広告会社や人材紹介会社を通さないため、仲介手数料もかかりません。

また、採用コストカットと同時に、自社のブランドや文化を直接候補者に伝えられるのもメリットの1つです。自社サイトを通じた採用を促進させるには、SEO対策やSNSの積極的な活用でユーザーを増やす施策が有効です。

従業員からのリファラル採用を促進する

リファラル採用とは、従業員のネットワークを活用して人材を推薦してもらう方法です。仲介業者を挟まないためコストパフォーマンスが高く、積極的に促進したい採用方法といえるでしょう。

従業員には知人を推薦するインセンティブを提供し、採用が成功した場合には報酬を支払います。

なおリファラル採用には、新規採用のリスク低減やオンボーディングのスムーズな進行といったメリットもあります。

掲載無料の求人サービスを利用する

掲載無料の求人サービスは、採用コストを抑えるために気軽に実施できる方法です。求人サービス利用料が発生しないため、採用コストをかけずに多くの候補者にアプローチできます。

ただし、掲載無料の求人サービスは利用している企業数も多いため、企業間の競争が激しい傾向にあります。他の採用方法と組み合わせて利用するなど、戦略的に活用すると効果的です。

利用中の求人媒体を見直す

すでに利用中の求人媒体がある場合は、求人媒体の見直しを行うのも効果的な方法です。定期的に利用している求人媒体の費用対効果を評価して、不十分な結果のものは削減、または別のオプションに切り替えましょう。

一口に求人媒体といってもさまざまな種類があり、毎年新たな求人媒体も誕生しています。複数の求人媒体を比較しつつ、定期的に見直すことで採用コストカットを実現できるでしょう。

採用プロセスの効率化を図る

採用プロセスを効率化することも、採用コストカットの方法の1つです。非効率的なステップを削除したり、デジタル化して人件費を削減したりすることで、採用活動にかける時間とコストを節約できます。

またツール導入により一部の業務を自動化すると、採用コストを大幅にカットできる可能性があります。履歴書のスクリーニングや候補者とのコミュニケーションなど、実際に社内で負担が大きい業務を中心に効率化を図りましょう。

早期離職の防止に努める

早期離職は、採用活動や教育にかけたコストが無駄になりかねない、企業にとって深刻な問題です。採用された従業員が早期に退職するのを防ぐためは、入社後のサポート体制を整える必要があります。

適切なオンボーディングプログラムの実施、職場環境や企業文化に適応するためのサポートなど、入社直後の新入社員へのサポートは、手厚く行いましょう。従業員の満足度が高まり、長期的に企業に貢献してもらうことで、再採用にかかるコストを抑えられます。

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自社サイトからの採用、リファラル採用の促進など、さまざまな視点から採用コストの見直しを図ります。

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まとめ:採用コストを抑えつつ優秀な人材を獲得しよう

採用コストを抑えつつ優秀な人材を獲得するには、自社の採用サイトや無料求人サービスを活用したり、リファラル採用を促進したりすることが有効です。採用プロセスの効率化を図り、デジタルツールを導入して時間とコストの節約を実現しましょう。

また、求人媒体の定期的な見直しや、早期離職の防止に向けた施策も考えなければなりません。長期的に見てコスパの良い採用活動を実現させていってください。