即戦力になる優秀な人材を獲得するためには、中途採用サイトの作成は一つの手です。サイトを制作するにあたって、求職者の不安要素を取り除き、求めている情報を適切に提供できるかが重要です。
この記事では、中途採用サイトを作るうえでのポイントについて解説します。中途採用サイトのデザイン事例もご紹介しますので、「応募者数を増やしたい」「魅力的な中途採用サイトを作りたい」方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の内容
中途採用サイトとは中途募集の求職者に向けた情報を掲載する採用サイト
中途採用サイトとは、中途募集の求職者に向けた企業に関する情報を掲載するサイトです。
求人検索サイトや転職エージェントのように他社が運営するサイトとは違って、自社のサイトとして運営します。
企業の情報には、募集要項や業務内容、社風はもちろん、選考の流れや社員からのメッセージなど採用に関わる多彩なコンテンツを掲載できます。求職者に向けて自社の魅力を伝えやすいのが特徴です。
中途採用サイトを制作する必要性
ではなぜ、中途採用サイトは必要なのでしょうか。ここから、中途採用サイトを制作する必要性について見ていきましょう。
まず、決まった時期に採用を行う新卒採用とは違い、中途採用は年中行事です。そのため、求職者への窓口を通年開けておくことが重要になります。優秀な人材がいつ転職活動をするかは予測できないため、採用窓口は常に開けておく必要があるのです。
一方で、「中途採用サイトがなくても、企業の基本情報を掲載したコーポレートサイトだけで十分ではないか」と考えられるかもしれません。
しかし、コーポレートサイトは求職者に向けて作られたものではなく、顧客や取引先に向けた内容です。そのため、求職者にとっては不要な情報も増えてしまいます。
年収や業務内容など求職者が欲しい情報を幅広く掲載できるのが、中途採用サイトを制作するメリットです。
中途採用サイトに掲載したいコンテンツ
中途採用サイトは、求職者に適切な情報提供をするため、掲載しておくべき内容があります。
ここからは、中途採用サイトに掲載したい8つのコンテンツについて詳しく解説します。
- 募集要項
- 業務内容
- 福利厚生やキャリアパス
- 選考の流れ
- 採用Q&A
- 社風や企業理念
- 企業沿革や売上高
- 代表・社員からのメッセージ
募集要項
転職を目指す求職者は、まず企業の募集要項を確認します。
転職希望の場合は、前職と条件を比較する方が多いため、待遇や求めるスキルは具体的に記載しましょう。
募集要項欄には、以下の項目の記載が必要です。
- 勤務地、勤務時間
- 応募資格(スキルや資格、経験など)
- 給与形態
- 支給給与
- 諸手当(交通費や残業手当など)
- 福利厚生
- 休日休暇
求職者が、募集要項から「求める人材」に該当するかを判断できるよう記載しましょう。
業務内容
職務経験がある中途採用の求職者は、仕事に対するイメージが具体的です。そのため、より具体的な業務内容を明記する必要があります。
職種ごとの業務内容を詳細に掲載することで、求職者にとっては応募の判断材料となり、入社後のミスマッチを防止できます。
福利厚生やキャリアパス
福利厚生の充実度も応募の決め手になります。社員をサポートする独自のサービスがあれば積極的にアピールしましょう。社宅や育児関連など求職者のライフスタイルにマッチする内容があれば応募のきっかけになり得ます。
また、中途採用の場合、キャリアプランを明確にして入社される求職者は少なくありません。
「社内で昇進していくためには、どのようなステップを踏んでいく必要があるのか」を示すことで、自身の将来像を描きやすくなり応募意欲が高まります。ほかにも、自社にキャリアアップのための研修や制度があれば、実例を交えて紹介しましょう。
選考の流れ
現職との兼ね合いもある転職希望者にとって、選考スケジュールは重要な情報です。
求職者の事前準備にも関わるため、期間や選考内容などもアナウンスしておきましょう。応募から入社の流れをフローチャート形式で表示しておくと、わかりやすくなります。
採用Q&A
よくある質問をあらかじめサイト内に掲載することで、求職者からの問い合わせ時間を省くことができます。
掲載されていない疑問点に関しては、お問い合わせフォームから相談できるように、FAQの近くに設置すると使いやすいでしょう。
社風や企業理念
社風は、会社の雰囲気を伝えるために大切な要素です。転職者は、入社後に馴染める企業かどうかを判断するために社風を確認します。入社後のギャップを軽減するため、画像や動画などを活用してリアルな職場の雰囲気を紹介しましょう。
また、企業理念の記載は、自社について理解を深めてもらうために必要不可欠です。事業の根幹となる部分の企業理念を理解できないと、入社後にストレスを感じやすくなります。企業理念に共感してくれる人材を確保するために、企業が事業において何を大切にしているのか、具体的にわかりやすくアピールしましょう。
企業沿革や売上高
企業の将来性を読み取れる企業沿革や売上高も、求職者が知りたい重要な情報です。
いくら給与が高くても、倒産リスクをはらむ企業は安定性に欠け、求職者が応募をためらう原因となります。
企業沿革や売上高は、長期的に安定して働ける場所を探す求職者にアピールできる情報となるため積極的に記載しましょう。
代表・社員からのメッセージ
自社の代表や社員からのメッセージを掲載することによって、求職者は自分にあっている企業かを判断しやすくなります。実際に働いている社員の考えを知ることで、入社後の働く姿をイメージしやすくなり、マッチングがうまくいく可能性が上がります。
中途採用サイトの場合は、特に社内の中途採用者にスポットを当てて、自社に転職してから仕事内容やライフワークバランスがどう変化したか掲載するのもおすすめです。転職したことによるポジティブな変化を伝えられると、志望度アップが期待できるでしょう。
中途採用サイトの制作方法2選
中途採用サイトを制作するためには、大きく分けて2つの方法があります。
- 自社内で制作する
- 制作会社に依頼する
自社のニーズや予算に合わせて、サイト制作方法を選びましょう。
自社内で制作する
外部へ委託せず、サーバーの構築からサイトのデザインやコンテンツの作成まで、全て自社スタッフが行います。
自社で完結できるため、費用を抑えられるのがメリットです。また、自社内で制作する場合は意思疎通がしやすく、認識の相違によるトラブル発生のリスクも低いといえます。
ただし、凝ったデザインの制作が困難で、機能面が制限されるのがデメリットです。採用サイトの制作にはノウハウが必要で、短期間で身につくものではありません。
自社内にサイト作成や運用に関する専門知識を持ったスタッフがいない場合は、新規採用を検討する必要があります。
制作会社に依頼する
制作会社に依頼するのも方法の一つです。Web制作会社であれば、豊富なノウハウや実績に基づいた、高品質な中途採用サイトの完成が期待できます。
デザインや機能性に関する細かなリクエストも叶い、自社だけでは制作が難しいサイトづくりが実現可能です。
制作会社に依頼すると、企画やデザイン、コンテンツの作成はもちろん、運用まで任せることができ、自社で作業負担を増やしたくない企業に最適です。
ただし、依頼する内容によっては時間や多額の費用がかかる点には留意しましょう。全て任せることに不安がある場合は、コンテンツ作成のみ外注するといった依頼も可能です。
なお、採用ノウハウのあるWeb制作会社であれば、より求職者視点のあるサイトに仕上げられるでしょう。
中途採用サイトを制作する際のポイント
中途採用サイトを制作する際はコツを意識することで、企業が求める人材の応募数の増加が期待できます。
ここから、中途採用サイト制作を成功させるためのポイントを5つご紹介します。
- 制作する目的を決定する
- 獲得したい人物像を明確にする
- 求職者が知りたい情報を洗い出す
- 求人媒体と採用サイトを連携する
- SEO対策の最適化をする
制作する目的を決定する
中途採用サイトを制作する際には、目的を明らかにすることが重要です。サイトを制作する前に採用目的を言語化し、コンセプトを明確化しましょう。
誰でも応募しやすいような内容だと、応募者が増えすぎて選考に時間がかかってしまい、逆に誰も興味をひかない内容であれば十分な応募数が見込めません。
自社の採用目的に合った人材に狙いを定めて、彼らにアプローチすることを意識したサイト設計が大切です。
獲得したい人物像を明確にする
採用活動は事業の繁栄に大きく関わるものである以上、どのような人物でも獲得するというわけにはいきません。自社が望む人材に応募してもらえるようなサイト制作が必要です。
そこで、まず獲得したい人物像をはっきりさせておきましょう。
ターゲットの絞り込みは、採用サイトに掲載するコンテンツやデザイン選定の際に役立ちます。
求職者が知りたい情報を洗い出す
Webサイト制作は、ユーザーが何を知りたいか理解したうえで取り組むのが基本です。
この前提は、中途採用サイトにおいても例外ではありません。環境や待遇、将来性など、求職者がどのような情報を求めてサイトに訪れるのか見極めることが重要です。
まず、求職者が知りたい情報を洗い出す作業を行いましょう。転職者に向けて知りたい情報は何かアンケートを実施して、その結果をコンテンツに反映するのも有効です。
求人媒体と採用サイトを連携する
求人媒体とは、企業の求人情報と求職者をつなぐメディアを指します。求人媒体にはWebと紙の2種類があります。
Web媒体に代表されるのが、マイナビやエン転職などの求人サイトです。紙媒体は、フリーペーパーや新聞の折り込み広告などが挙げられます。
中途採用サイトと求人媒体を連携させれば、求人媒体だけでは伝えきれない詳細な情報を中途採用サイトで届けられます。流入経路を増やすことで自社の認知度も上がり、応募者の増加も見込めるでしょう。
SEO対策の最適化をする
自社の中途採用サイトを認知してもらうためには、SEO対策の実施が必要になります。
そもそもSEO対策とは、GoogleやYahoo!のような検索エンジンに自サイトを評価してもらい、検索行動からのアクセスを図る施策のこと。SEO対策で軌道に乗れば、大きなアクセスを見込めます。
SEO対策としては、大きく以下3つの軸で施策を行っていきます。
- コンテンツSEO:コラム作成
- SEO内部施策:タイトルや見出しタグの最適化、内部リンクの最適化など
- SEO外部施策:被リンク対策、SNS運用など
SEO対策の効果が出るまでには時間がかかりますが、アクセス数を増やすためにはおさえておきましょう。
中途採用サイトのデザイン参考事例7選
中途採用サイトのデザインを検討をする際には、魅力的な事例を参考にするのが効果的です。ここから、参考になるデザイン例を厳選して7社ご紹介します。
- TDK株式会社
- Sansan株式会社
- 株式会社トクヤマデンタル
- 医療法人啓成会グループ
- Sky株式会社
- 三井物産株式会社
- 株式会社マーケットエンタープライズ
採用サイトの作成を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
TDK株式会社
出典:TDK株式会社
日本を代表する電子部品メーカーとして高い人気を誇る「TDK株式会社」。近年では中途採用を積極的に行っており、第二新卒といった若い世代の転職実績も出ています。
20代向けにサイトは全体的にカラフルで堅苦しい印象が一切なく、親しみやすいデザインが特徴です。入社後にどのようなキャリアパスをしていくのか分かるため、自身の未来像もイメージしやすいでしょう。
Sansan株式会社
出典:Sansan株式会社
アナログ情報をデジタル化するという理念のもと、名刺情報を有効活用するアプリが有名な「Sansan株式会社」。ファーストビューでは広い面積に白を、差し色に赤と青を使用して強い印象を残します。
サイト内は実際に働く社員の写真を多く使い、会社の雰囲気が伝わるよう工夫しています。
転職者のインタビューも多数確認でき、中途採用の募集に効果的なサイト事例です。
株式会社トクヤマデンタル
出典:株式会社トクヤマデンタル
歯科機器医療用器材の製造や販売を行う「株式会社トクヤマデンタル」。サイトには社員の写真が豊富にレイアウトされており、素敵な笑顔から楽しい会社の雰囲気が伝わってきます。
エントリーフォームにいく際は、新卒採用と中途採用を選択できるため、求職者が求めている情報にスピーディーに辿り着くことが可能です。
医療法人啓成会グループ
出典:医療法人啓成会グループ
「医療法人啓成会グループ」は、医療と介護のプロフェッショナルです。
サイト全体が温かみのある雰囲気で統一されていて、スタッフ動画の優しい印象が応募のハードルを下げてくれます。
仕事内容や福利厚生、職場環境などの情報がわかりやすいだけでなく、教育制度やキャリアアップの流れが具体的に記載されているため、そこに居場所を持つ自分がイメージしやすいのが特徴です。
Sky株式会社
出典:Sky株式会社
情報社会をソフトウェアで支援する「Sky株式会社」。採用サイトのトップページの色は爽やかなブルー系で、社名である空をイメージさせるデザインです。
同社の中途採用サイトでは、各職種の仕事内容が理解できるだけではなく、キャリア採用社員の人柄やライフスタイルまで覗けます。
社員のインタビューを豊富に掲載しているため、入社後の働き方が伝わりやすく、入社後のミスマッチ防止につながっているでしょう。
三井物産株式会社
出典:三井物産株式会社
三井グループの大手総合商社「三井物産株式会社」のキャリア採用向けサイトは、社員インタビューを多数掲載しており、企業の方針や理念が理解しやすいです。
オフィスや寮の画像も多く、働く環境を知るという点においても求職者が求める情報が見つけやすいといえます。
キャリア採用の通年スケジュールの掲載があるのも応募しやすいポイントです。
株式会社マーケットエンタープライズ
ネット型リユース事業を中心にメディア事業を展開する「株式会社マーケットエンタープライズ」。中途採用サイトはブラックを背景に、文字をオレンジのグラデーションにすることでキャッチコピーを強調しています。
キャリア採用者向けの求める人物像や選考ポイントを明確に打ち出している点は、マッチする人材獲得に貢献しているでしょう。
中途採用サイト制作はワンページにお任せ
中途採用サイトの制作なら、ワンページへお任せください。
ワンページでは、サイトの制作や運用、改善まで、中途採用に関する幅広いニーズに対応します。美しいデザインと最新テクノロジーを使いこなし、魅力的な中途採用サイト制作をお約束します。多岐にわたる業界からの課題を解決してきた実績があり、これまで蓄積してきたノウハウを活用してお客様をサポートいたします。
無料相談も受け付けていますので、採用サイト制作でお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ:中途採用サイトを制作して年中獲得できる体制を整えよう
中途採用サイトは、転職者向けのコンテンツを発信できるため、仕事内容や選考フローなどを詳しく記載できます。入社後のミスマッチを防止できる点も大きなメリットといえます。
ただし、目的やコンセプトがはっきりしていなければ、求める人材の獲得は叶いません。
優秀な人材を確保するためにも、自社にとって適切な中途採用サイトを制作しましょう。