サイト分析は、自社サイトを運営するうえで重要となる、コンバージョンの最適化に欠かせない施策です。
「サイト分析方法がよくわからない……」
「サイト分析におすすめのツールが知りたい」
このような悩みを持つマーケティング担当者は少なくないでしょう。
そこで本記事では、サイト分析のおすすめツール11選を紹介します。見るべき項目やサイト分析の方法ポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
サイト分析の方法は2種類
サイト分析の種類は、「定量分析」と「定性分析」の2つです。それぞれに詳しく見ていきましょう。
- 定量分析
- 定性分析
定量分析
定量分析は、数値を元に分析を行います。
PV数やクリック数、コンバージョン率など、具体的な数字を確認しながら分析できるのがメリットです。
ただし、数値だけではユーザーニーズや心理など、目に見えない部分は分析できません。
定量分析は、広く浅い範囲を分析するのも特徴です。
定性分析
定性分析は、質的データを元に分析を行います。
質的とは、定量分析では分析できない、ユーザーニーズや心理など、目に見えない部分を分析できるのがメリットです。
定性分析で分析できる範囲は限られますが、その分深く掘り下げられます。
このように、分析方法によって分析対象や範囲が異なるため、サイト分析には2つの方法を併用するのが一般的です。
サイト分析で見るべき6つの項目・指標
サイト分析では、以下に紹介する6つの項目・指標を軸に進めていきます。それぞれに詳しく見ていきましょう。
- サイト全体のアクセス
- 流入経路
- 検索キーワード
- ユーザー動向
- 直帰率
- コンバージョン率
サイト全体のアクセス
始めに、サイト全体のアクセス数を把握しましょう。
ユーザーによって目的が異なるため、各ページを個別に個別に分析してもデータの偏りが生じるため、正確な分析ができない可能性があります。
各ページのデータも参考にしながら、サイト全体のアクセス数を把握すれば課題も見えやすくなるでしょう。
流入経路
次は、流入経路を確認します。
- 自然検索:検索エンジン
- 直接流入:URLやブックマーク
- 広告流入:リスティング広告
- 参照流入:外部リンク
- ソーシャル流入:SNS
流入経路は主に5つです。
流入経路が多い場合はさらなる強化を行い、少ない場合は改善が必要になるなどそれぞれの課題を把握できます。
検索キーワード
検索キーワードの把握も重要です。
自社サイトにアクセスするユーザーが、どの検索キーワードで流入したかを把握できれば、ユーザーニーズが見えてきます。
分析結果に設定したキーワードと違う物があった場合は、ユーザーニーズにマッチしたコンテンツを追加することで、サイトを最適化できるでしょう。
ユーザー動向
ユーザー動向もサイト分析では重要な要素です。
ユーザー動向を分析すれば、サイトにアクセスしたユーザーが最初に目にするLP(ランディングページ)から、どのページに移動するのかを把握できます。
もしも、ユーザー動向が制作者の予想と違う場合は、最終的なゴールにたどり着けないでしょう。
ユーザーを目的通りのゴールに導けるよう、導線の見直しやレイアウトの見直しが必要です。
直帰率
直帰率とは、サイトにアクセスしたユーザーが、そのページだけを閲覧してブラウザを閉じるか、他のサイトへ移動した割合のことです。
直帰率の目安は、サイトの種類によって異なります。
- LP(ランディングページ):60〜90%
- ECサイト:20〜40%
- コーポレートサイト:40〜50%
- 採用サイト:40〜50%
- ブログサイト:70〜90%
参照:Bounce Rate Benchmarks: Averages by Industry in 2023
数字はあくまでも目安ですので、LPの見やすさやコンテンツなどがユーザーニーズにマッチしているか見直すことも大切です。
コンバージョン率
コンバージョン率は、サイトの成果を表す重要な要素です。
サイト分析におけるコンバージョンとは、サイトにアクセスしたユーザーが、成果につながるアクションを起こすことを指します。
- 資料請求
- 商品購入
- 会員登録
- 広告をクリック
企業によって目指す目標は異なりますが、上記のような目標をどのくらい達成できたかを表すのがコンバージョン率です。
コンバージョン率が高いほど、売上アップにつながるでしょう。
サイトの分析のやり方
サイト分析のやり方は、以下の3ステップで進めていきます。
- 流入チャネルごとのCVRを確認する
- ランディングページごとのユーザー行動を確認する
- フォームや商品購入ページの離脱率を分析する
流入チャネルごとのCVRを確認する
まずは、流入チャネル(経路)ごとのCVR(コンバージョン率)を確認しましょう。
流入数が多くてもCVRが低い場合は、コンテンツが少ないか、更新を怠っている可能性が考えられます。
自然流入が少ない場合は、競合分析やトレンドキーワードの確認など、SEO対策の見直しが必要です。
ランディングページごとのユーザー行動を確認する
次に、ランディングページごとのユーザー行動を確認しましょう。
ランディングページで確認すべき項目を以下に紹介します。
- セッション数
- 直帰率
- コンバージョン率
- クリック数
セッション数が多いほどユーザーの目に触れる機会が多いことを指します。直帰率が高い場合は、コンテンツやレイアウトの見直しが必要です。
コンバージョン率やクリック数が低い場合は、CTAボタンや訴求文を見直しましょう。同時に多くのユーザーに見てもらえるよう、集客対策も併用するといいでしょう。
フォームや商品購入ページの離脱率を分析する
フォームや商品購入ページまでたどり着いても、そこで離脱されてしまえばコンバージョンは達成できません。
離脱率が高い場合に考えられる理由としては、フォームが複雑でわかりにくいことです。
住所を入力する際は、郵便番号から割り出す「住所自動入力機能」があると便利です。
選択肢のある項目には「ラジオボタン・プルダウンメニュー・チェックボックス」など、入力の手間を省く工夫を取り入れるといいでしょう。
サイト分析に役立つツールおすすめ11選
それでは、サイト分析に役立つおすすめのツール11選を紹介します。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
- AIアナリスト
- SimilarWeb
- Page Speed Insights
- FARO REPORT
- Juicer
- ミエルカ
- SEOチェキ
- USER HEAT
- Ptengine
Googleアナリティクス
運営会社 | |
---|---|
料金 | 無料 |
主な機能 | リアルタイムでの状況把握 ユーザー属性 流入経路 ユーザー動向 コンバージョン経路など |
無料トライアル | – |
Googleアナリティクスは、無料で利用できる高機能ツールです。
- ユーザー属性
- 流入経路
- ユーザー動向
- 離脱箇所
- コンバージョン
上記のようにサイト分析に必要な情報を手軽に入手できます。
Googleならではのインサイトと学習機能により、データを最大限に活用できるのも嬉しいポイントです。
利用にはGoogleアカウントが必要ですが、無料で作成できるので余計なコストもかかりません。
Googleサーチコンソール
運営会社 | |
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料金 | 無料 |
主な機能 | コンテンツ最適化 Googleインデックスへの登録 通知 検索結果の情報確認など |
無料トライアル | – |
Googleサーチコンソールは、サイトにアクセスする前のデータを解析するツールです。
利用にはGoogleアカウントが必要になりますが、すぐに登録できます。
使い方は、「ドメイン」「URLプレフィックス」から、プロパティタイプを選び、ドメインかURLを入力し「続行」をクリックするだけです。
コンテンツの最適化やGoogleインデックスへの登録など、機能も充実しています。
Googleが提供する他のツールと組み合わせれば、コストをおさえながら幅広い分析が可能になるでしょう。
AIアナリスト
運営会社 | 株式会社WACUL(ワカル) |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
主な機能 | レポート 改善提案など |
無料トライアル | 要問い合わせ |
AIアナリストは、自動でデータを可視化し、成果につながるポイントを提案するツールです。
レポート機能は、Googleが提供するツールや広告データと連携により重要なデータも簡単に作成できます。
改善提案は、38,000サイトの分析データとノウハウを元に、カテゴリごとに評価を行い最適な提案が受けられるのも魅力です。
詳細は問合せが必要ですが、無料分析から試せるので安心でしょう。
SimilarWeb
運営会社 | Similarweb |
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料金 | 個人向け スターター:125ドル(約18,613円) プロ:333ドル(約49,586円) 企業向け ※2023年9月26日時点 |
主な機能 | Webサイトの分析 自社サイトとの連携 ブラウザ拡張など |
無料トライアル | ◯(要問い合わせ) |
SimilarWebは、Webサイトの分析と検証ができる無料ツールです。
無料のブラウザ拡張機能を利用すれば、さらに用途が広がるでしょう。
オンライン市場で勝つために必要なプラットフォームを網羅しているのも特徴です。
Page Speed Insights
運営会社 | |
---|---|
料金 | 無料 |
主な機能 | サイトの表示速度測定 |
無料トライアル | – |
Page Speed Insightsは、Webサイトの表示速度を計測するツールです。
測定したいページのURLを入力するだけで、分析結果を一覧で確認できます。
「実際のユーザー環境で評価」や「パフォーマンスの問題」などを可視化できるので、問題点も一目瞭然です。
サイト全体から各ページまで、目的に合った分析ができるのも魅力といえるでしょう。
FARO REPORT
運営会社 | 株式会社ADDIX |
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料金 | フリープラン:0円 シルバープラン:月額9,900円 ゴールドプラン:月額13,200円 |
主な機能 | サイト登録 基本レポート 期間指定レポート ECサイトレポート オリジナルレポートなど |
無料トライアル | ◯(7日間) |
FARO REPORTは、Googleアナリティクスやサーチコンソールの解析結果を、1分で自動作成するツールです。
無料プランは1サイトしか登録できませんが、基本的な機能が標準装備されており、ずっと無料で利用できます。
制作会社やメディア運営、EC運営まで、幅広い用途に対応可能です。
アクセス解析よりも、サイト改善に時間をかけたいときに適しているでしょう。
Juicer
運営会社 | ログリー株式会社 |
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料金 | 基本プラン:0円 オプション:有料(要問い合わせ) |
主な機能 | ペルソナ分析 NPS ABテスト BtoB分析 リードスコアリングなど |
無料トライアル | ◯(要問い合わせ) |
Juicerは、サイト分析に必要な機能が充実したツールです。
ペルソナ設定やABテストを始めとして、ユーザー分析やアクセスログ分析まで幅広い用途に対応しています。
基本機能は全て無料で利用できるのも嬉しいポイントです。目的に応じて有料オプションの追加も可能です。
基本プランのみの利用であれば、申込書やクレジットカードは必要ありません。
ミエルカ
運営会社 | 株式会社Faber Company |
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料金 | 要問い合わせ |
主な機能 | キーワード戦略の立案 コンテンツ制作 効果検証 ページの改善など |
無料トライアル | ◯(詳細は要問い合わせ) |
ミエルカは、競合分析やユーザー行動を分析し可視化するツールです。
キーワード戦略の立案から、有益なコンテンツ制作や効果検証まで、サイト分析のPDCAサイクルをワンストップでサポートします。
サイト分析を自社で対応するのが困難な場合は、コンサルタントによるレクチャーを受けられるので安心でしょう。コンサルタントは、目的に合わせて選べます。
SEOチェキ
運営会社 | ロプロス(開発者) |
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料金 | 無料 |
主な機能 | サイトSEOチェック 検索順位チェック キーワード出現頻度 発リンク Whois情報 |
無料トライアル | – |
SEOチェキは、さまざまな項目の分析が可能な無料ツールです。
- サイトSEO
- 検索順位
- キーワード出現頻度
- 発リンク
- Whois情報
上記5つの分析が可能で、各項目とも瞬時に結果が表示されます。
全て無料で分析できるので、コストをおさえたいときにうってつけです。
USER HEAT
運営会社 | 株式会社ユーザーローカル |
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料金 | 無料 |
主な機能 | ヒートマップ |
無料トライアル | – |
USER HEATは、無料でヒートマップ解析ができるツールです。
- URL
- メールアドレス
- パスワード
- 会社名
- 部署名
- 担当者名
- かな
- 電話番号
登録には上記の情報が必要になりますが、解析したいサイトのURLを登録すれば、すぐに解析タグが発行されます。
結果はサーモグラフィーのように、色の濃淡で表示されるので、課題もすぐに見つけられるでしょう。
パソコンの他にも、スマートフォンやタブレットにも対応しています。
Ptengine
運営会社 | 株式会社Ptmind |
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料金(税込) | 無料プラン:0円 Growthプラン:月額5,478円 Premiumプラン:月額98,780円 |
主な機能 | ヒートマップ・アクセス解析 ABテスト Web接客 パーソナライゼーション |
無料トライアル | ◯(要問い合わせ) |
Ptengineは、1つのタグを設置するだけでサイト分析が可能です。
- ヒートマップ
- サイト解析
- ページ編集
- ABテスト
- Web接客
- パーソナライゼーション
分析できるのは上記の6つですが、簡単に本格的なテストができるのも魅力でしょう。
直感的な操作で編集しやすいエディターで可視化できるので、効果的なサイト解析を可能にします。
サイト分析を実施するうえでのポイント4つ
続いて、サイト分析を実施する際におさえておきたい4つのポイントを紹介します。
- 仮説立てしてから深掘りする
- 過去データと比較しながら改善点を把握する
- 客観的に分析する
- 改善は継続的に実施する
仮説立てしてから深掘りする
まずは、仮説立てをしてから深掘りします。
仮説を立てずに分析しても、思うような成果は得られないでしょう。
分析結果から原因を追求したら、必ず仮説立てをしてそこから深く掘り下げてください。仮説立てと深掘りすることで、具体的な課題の把握が可能になります。
過去データと比較しながら改善点を把握する
サイト分析では、過去データと比較しながら改善点を把握することも重要です。
過去データと照らし合わせることで、推移を可視化できます。
思うような成果が出ていないなら、施策が不十分だったか間違っていたと判断できるでしょう。過去データと比較すれば、適切な施策の見極めが可能です。
客観的に分析する
そして、客観的に分析することも大切です。
主観的な分析では、近視眼的な判断になり、仮説を立てても方向性がずれる恐れがあります。
仮説自体が間違っていれば、成果につなげるのは困難でしょう。
サイト分析は、客観的に分析することが大切です。
改善は継続的に実施する
改善は継続的に実施してください。
サイト分析で課題を把握して改善を行っても、時代とともにユーザーニーズは変化します。ユーザーニーズが多様化すれば、コンテンツも改善しなければなりません。
改善を継続的に実施すれば、サイトの質が向上しユーザーからの評価や信頼度も上がるでしょう。
サイト分析に関するよくある質問
では最後に、サイト分析でよくある質問を紹介します。
サイト分析に活用するデータの期間はどう決めればいいですか?
期間が長すぎると、ユーザーニーズの変化から正確な課題の把握ができなくなる恐れがあります。
目安として数週間~数ヶ月など、比較的短いスパンに設定しておくといいでしょう。
サイト分析レポートの書き方を教えてください
サイト分析のレポートをまとめる場合は、以下の項目を盛り込みましょう。
- サイト全体のアクセス数
- ページごとのアクセス数
- 流入経路
- 検索キーワード
- コンバージョン率
- ユーザー動向
上記は一例ですが、レポート機能があるツールを使えば自動でレポートを抽出できます。
まとめ:サイト分析は継続的に実施して品質を改善しよう
サイト運用で成果を出したいなら、サイト分析は欠かせません。
サイト分析で課題を把握できれば、効果的な改善が可能になるでしょう。
サイト分析は継続的に実施することも大切です。継続的な実施により、サイト品質が向上すれば、ユーザーからの評価が上がる効果も期待できます。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、サイト分析でコンバージョン率アップを目指してください。