ペルソナとは?重要性と成功した会社がやっている設定を紹介!

マーケティング従事者にとってはなじみの深い「ペルソナ」。実際にどのように現場で活用されているかご存知ですか?

今回は、マーケティングの要でもあるペルソナについて、詳しい意味とメリット、重要性についてご紹介していきます!

ペルソナとは?

ペルソナとは心理学用語で、表面的な外向きの人格の事。
マーケティングでは、サービスや商品のターゲットとなる象徴的なユーザーモデルを指します。

OSソフト開発で有名なマイクロソフト社が始めたものをマーケティングに応用できるよう、書籍で発表したことから広まったと言われています。

ターゲットとの相違点

「ターゲット」と「ペルソナ」は似ているようですが全く違うものです。
顧客が実在していると想定し年齢・性別・職業・居住地などに加え、趣味・特技・家族構成・ライフスタイル・価値観など具体的に人物の情報を設定していくのがターゲットとの大きな違い。


★ターゲット
20代女性・独身・会社員
★ペルソナ
27歳女性・独身・広告代理店勤務・四大卒・東京都内在住・一人暮らし
趣味:映画鑑賞・コスメ・カフェ巡り。高校時代オーストラリアに留学経験あり。
Instagramにカフェデザートの写真をよく投稿している・・・etc

このようにリアルに人物像を設定していくものがペルソナです。おもに、既存のユーザーデータやアンケート結果などからユーザーの価値観や人物像を反映させて作り上げていきます。

ペルソナの重要性

なぜここまで細かく人物像を設定することが重要になってくるのでしょうか。

ユーザー視点で考えられる

ペルソナを設定する事で、よりユーザーの視点になってマーケティングに取り組む事が可能になります。
ユーザーの意見やデータを集約して作ったペルソナはいわば一つの人格のようなもの。設定した人格の意見を反映させ、彼ら(彼女ら)がいかに満足できるかという開発・企画を進める事は、結果的にその背後にいる多くのユーザーのニーズに応える事になり、具体性が持てるようになるのです。
ユーザー視点の精度をより高める事が可能になり、ユーザーと企画側の「需要のズレ」を最大限に防ぐ事ができます。

担当者間の認識のズレを防ぐ

マーケティングに関わる担当者間でターゲットへの認識のズレがあり、それをいつまでも放置しているとトラブルを引き起こす原因となります。
単にターゲットのように曖昧なものだと、担当者がそれぞれのユーザー像を想定してしまいがちですし、場合によってはその想定が的外れであることも考えられます。

ペルソナを設定する事で、明確に一人のモデルユーザーがいるものと考えて企画を進める事ができます。
担当する分野や性別・年齢・価値観が異なる担当者間でも共通のユーザーイメージを持つ事で、ピンポイントなアイデアだけを集約できるようになるので、余計な作業や予期せぬトラブル、認識のズレを訂正するコストが省けるという訳です。

完成度を高める

ペルソナが最も望んでいると思われるものを企画・提供する事ができるのは、最大のメリットと言えるのではないでしょうか。
ペルソナに感情移入することで本当に望んでいるもの・必要としているものがおのずと見えてきます。
例えば広告などを打つとき「ターゲットにわかりやすい」といった曖昧なイメージでアイデアを出してしまうと、結局想定するユーザーに伝わらず、広告がムダになってしまう事も考えられます。
ペルソナのニーズを満たすことができるアイデアを出すことで、ピンポイントに伝わる・需要を満たす完成度の高い製品となるのです。

ペルソナ設定時の心得

リアルで具体的な人物像

顧客データやターゲットとなるユーザーの声などリアルな情報を集約し基準にしていきましょう。
性別・年齢・職業・学歴・年収といったターゲットの基本情報に加えて、家族構成・普段のライフスタイル・趣味・価値観などを設定していきます。
イメージや想像で設定していくのでなく、実在のデータに基づいたリアリティのある顧客像を作り出すのが成功へのカギです。

イメージしやすい人物像

せっかくペルソナを設定しても、担当者にイメージが伝わらなければ意味を成しません。細かく人物像を設定してあっても、現実とはかけはなれたスペックのペルソナでは感情移入することもできませんよね。
モデルユーザーとして担当者間でイメージしやすい平均的な人物像であることがもっとも重要です。
写真などを使って外見を設定するのもイメージしやすくなるのでおすすめです。

定期的に改良する

ペルソナは生のユーザーのデータを反映して設定したリアルな人物像です。実在のユーザーがそうであるように、ペルソナもまた環境の変化や時代の流れによって変化していきます。
一度作って作りっぱなしのままにするのではなく、定期的に見直し作り直していく必要があります。
生のユーザーの声や要望に耳を澄ませ、つねに最新のモデルユーザーでいてもらうために定期的なブラッシュアップをしていきましょう。
ブラッシュアップの期間は、約1年程度がもっとも適していると言われています。ただし自業界に劇的な変化が起きた場合などにはこの限りではなく、都度改良する必要があります。

まとめ

「ペルソナ」について基礎的な知識から重要性を簡単にお話してきましたが、いかがでしたか?

ペルソナというモデルユーザーがいるおかげで、ついつい自社目線になってしまいがちなものをユーザー主体でアイデアを出せるようになるでしょう。
ペルソナがこれを望んでいるか?これでペルソナは喜んでくれるか?と考えられるようになることで具体性を持たせることができますし、考えるのも楽になりますよね。

ユーザーニーズが複雑化・多様化している現代。ペルソナ設定を行い自社のマーケティングを見直すことで、新たな成功への道が開けるかもしれません。