オウンドメディアの作り方・立ち上げガイド!6つの成功事例も紹介

集客力を高めるのに有効とされる、オウンドメディア。近年多くの企業でも導入されていますが、成果につながらず悩むマーケティング担当者は少なくありません。

「オウンドメディアを立ち上げたいけど方法がわからない……」
「オウンドメディアを運用できるか不安……」

このような悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、オウンドメディアの作り方や立ち上げ方を詳しく解説します。注意点や成功事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

オウンドメディアの作り方|準備編

それでは、オウンドメディアを作る前の準備について見ていきましょう。

  1. 目的を明確化する
  2. KPIを設定する
  3. 意思決定をする責任者を決める
  4. 制作期間や予算を決める
  5. チームで情報を共有する

目的を明確化する

まず、目的を明確化しましょう。

目的が曖昧なままオウンドメディアを立ち上げても、方向性が定まらない状態で成果は期待できません

  • 新規顧客の獲得
  • 企業のブランディング化
  • 商品・サービスの認知拡大
  • 人材採用

上記は一例ですが、始めに目的を明確化することが大切です。

KPIを設定する

次は、KPI(Key Performance Indicator)を設定してください。

KPIは、重要業績評価指標のことです。最初に明確化するゴールの達成に向けた過程で、効果を測定することができます

目的を達成するまでには時間がかかります。途中で効果を測定しながら進めていけば、何をすべきかの課題を見出しやすくなるでしょう。

意思決定をする責任者を決める

意思決定をする責任者を決めることも重要です。

オウンドメディア制作においては、各要素で責任者が意思決定を行わなければなりません

オウンドメディア制作の予算や納期、自社対応なのか外注なのかなど、意思決定する責任者がいないと社内やチームが混乱する恐れがあります。

スムーズにオウンドメディア制作を遂行できるように、意思決定する責任者は早い段階で決めておきましょう

制作期間や予算を決める

次に、制作期間や予算を決めましょう。

予算は、自社対応なのか外注するのかでも変わります

自社対応は予算をおさえられる反面、社内リソースを消費するため、通常業務に支障が出ないように注意しなければなりません。

外注ならオウンドメディア制作にかかるリソースを本業に注力できます。ただし、制作費用がかかるのが留意点であり、費用は制作会社によって異なります。

オウンドメディアの完成までには、1ヶ月~数ヶ月かかることも珍しくありません。いずれの場合も、制作期間は決めておくといいでしょう。

チームで情報を共有する

そして、チームで情報共有してください。

オウンドメディア制作には、さまざまな工程があり、工程ごとに部署が異なります。

部署間で情報共有がうまくいかなければ、業務に支障がでたり伝達ミスが起きたりするでしょう。

スムーズに進められるように、常にチームで情報を共有すれば意志を統一できます

外注する場合は、担当者とこまめにコミュニケーションを図り、情報を共有できるようにしてください。

オウンドメディアの作り方|サイト構築編

では次に、サイト構築編のステップを紹介します。

  1. 自社制作するならWordPressを活用する
  2. 制作会社に依頼するなら選定から行う

自社制作するならWordPressを活用する

自社制作には、WordPressを活用しましょう。

WordPressはカスタマイズ性が高く、専門的な知識がなくても編集できるのが魅力です。

テンプレートも充実しており、企業イメージやテーマにマッチしたデザインを選べます。

機能を充実させたい場合は、プラグインの追加で対応可能です。WordPress自体は無料からお試しできるので、コストをおさえられるのも魅力でしょう。

制作会社に依頼するなら選定から行う

制作会社に依頼する場合は、選定から行いましょう。

まず、3社~4社を選び、全てに見積もりを依頼してください

その中から対応の仕方や提供しているサービス、実績や予算にマッチしているかを比較して決めるといいでしょう。

費用はかかりますが、訴求力の高いオウンドメディアを作成できます。

オウンドメディアの作り方|コンテンツ制作・記事作成編

次に、コンテンツ制作や記事作成について解説します。

  1. コンテンツの種類を決める
  2. キーワードを選定する
  3. ユーザーニーズを把握する
  4. 記事を書く
  5. 記事を公開し宣伝する

コンテンツの種類を決める

始めにコンテンツの種類を決定しましょう。

オウンドメディアのコンテンツは、「企画記事」と「SEO記事」に大別されます

企画記事は、設定したテーマに沿った連載やインタビュー記事などです。自社だけのオリジナル企画や、話題性のあるテーマは、SNSからの流入が見込めるでしょう。

SEO記事は、検索エンジン最適化を目的としているため、専門的な知識を持ったスタッフが必要です。コンバージョンアップを狙いたいときに適しています。

キーワードを選定する

次に、キーワードを選定します。

キーワードはコンテンツに沿って選定しますが、ツールを使えば選定しやすくなるでしょう。

一般的に検索ボリュームで選定しますが、ビッグキーワードの他にも、ミドルキーワードやスモールキーワードも活用してください。

ニッチなコンテンツには、スモールキーワードが適しています

ユーザーニーズを把握する

ユーザーニーズの把握も欠かせません。

オウンドメディアを制作しても、ユーザーが興味を持たなければ認知されないでしょう。

オウンドメディアを成功させるには、ユーザーが何を知りたいのか、何を求めているのかを把握する必要があります。

ユーザーニーズの把握には、ペルソナ設定が有効です。他にも、アンケートやSNS調査、インタビューなども活用すれば、ユーザーのリアルな声を聞けます。

記事を書く

記事を書く際は、まずユーザーニーズをおさえ、キーワードを意識した構成を作成しましょう。

競合記事やYouTube、データや資料などの情報収集を行い、それに基づき構成を作成してください。

収集した情報を整理しながら、ユーザーにとって有益な情報を提供できるように意識して書くことが大切です。

その際、他にはないオリジナル要素を盛り込むと訴求力が高まります。

記事を公開し宣伝する

記事を書いたら、公開して宣伝しましょう。

記事を公開してもすぐに多くのユーザーに見てもらえるとは限りません。

宣伝には、情報拡散力の高いSNSを活用するといいでしょう。

記事を公開し宣伝した後は、効果測定を実施してください。継続的な効果測定により、課題を見出しやすくなります。

サイトの認知度が低いとなかなか成果につながらないことも少なくありません。

記事を増やすなどの工夫も取り入れながら、成果につなげていきましょう

オウンドメディアの作り方|分析と効果測定編

では次に、分析と効果測定でおさえておきたいポイントを紹介します。

  1. GRCに登録する
  2. Googleアナリティクスで滞在時間などを調査する
  3. サーチコンソールでキーワードを分析・把握する

GRCに登録する

まず、GRCに登録しましょう。

 

GRCとは、Google・Yahoo・Bingの3種類の検索エンジンから順位を確認できるツールです。

ボタン一つで3つの検索エンジンの順位を確認できます。

直近の順位以外にも、過去の順位との比較やグラフ表示も可能です。

Googleアナリティクスで滞在時間などを調査する

Googleアナリティクスは、ユーザーの滞在時間などを調査できます。

他にも、リアルタイムでの利用状況・流入経路・サイト内での行動などの分析も可能です。

ただし、Googleアナリティクスは、2023年7月1日でサービスを終了しているため、Googleアナリティクス4プロパティに移行しています。

サーチコンソールでキーワードを分析・把握する

次に、サーチコンソールでキーワードを分析し、ユーザーニーズを把握しましょう。

サーチコンソールは、ユーザーがサイトを訪れる前に、どんなキーワードで検索したかを確認できます

流入キーワードは、ユーザーニーズの把握にも役立ちます。

また、ページごとの課題が表示されるため、分析・検証・改善ができるのも魅力です。

オウンドメディアを作成する際の注意点

オウンドメディアを作成する際は、ユーザビリティを意識することや、モバイル対応も検討する必要があります。それぞれに詳しく見ていきましょう。

  1. ユーザビリティを意識する
  2. モバイルにも対応させる

ユーザビリティを意識する

オウンドメディアはユーザビリティを意識してください。

自社サイトに興味を持ったユーザーがアクセスしても、サイトが見づらかったり、求める情報がどこにあるか分からなかったりすれば、途中で離脱する恐れがあります。

SEO対策で一度検索の上位に表示されたとしても、離脱率が高ければ順位は下がる可能性があります。

サイトマップを設置しているか、CTAやリンクが見やすい位置や色であるかなど、ユーザビリティを意識しましょう。

モバイルにも対応させる

モバイルユーザーを意識することも大切です。

近年スマートフォンの普及により、パソコン以外にスマートフォンを利用するユーザーが増えています。

パソコン向けサイトをスマートフォンで見ると、レイアウトが崩れて見づらくなることがあります。

モバイルユーザーにも見やすいように、スマホ向けのサイトも検討するといいでしょう。

オウンドメディアの成功事例3選|BtoB企業

では最後に、BtoB企業におけるオウンドメディアの成功事例を3つ紹介します。

  1. サイボウズ株式会社|サイボウズ式
  2. パナソニック株式会社|制御機器知恵袋
  3. 株式会社ラクス|経理プラス

サイボウズ株式会社|サイボウズ式

サイボウズ式は、「新しい価値を生み出すチームのメディア」をコンセプトに、社員の生の声やインタビュー記事などを紹介するオウンドメディアです。

組織を守るトップのあり方や、丁寧な暮らしまで、幅広いジャンルの情報を入手できます。

コラムを読んだら感想を編集部に送れるフォームや、公式Twitterのフォローなどもさり気なく取り入れられています。

パナソニック株式会社|制御機器知恵袋

パナソニック株式会社のオウンドメディア・制御機器知恵袋は、エンジニアに向けて役立つ情報を発信しています。

専門的な内容から、これからエンジニアを目指す人向きの入門編や用語解説など、ホットな情報が満載です。

オリジナルレシピが掲載されたeレシピは、無料でダウンロードできます。ダウンロードの際に、氏名・Eメール・電話番号・職業など、個人情報を入手できる工夫も取り入れられています。

株式会社ラクス|経理プラス

経理プラスは、「経理や会計業務をもっと楽しくする」をコンセプトに、業務効率化に役立つ情報を紹介しています。

株式会社ラクスが提供する、経費精算システム「楽楽精算」への資料請求のCTAボタンなども効果的に配置されています。

豆知識も紹介されているので、経理や業務に携わる人には魅力に感じる部分が多いでしょう。

オウンドメディアの成功事例3選|BtoC企業

続いて、BtoC企業の成功事例を3つ紹介します。

  1. ライオン株式会社|Lidea
  2. 株式会社SUBARU|SUBARUオンラインミュージアム
  3. 株式会社オムロンヘルスケア|ねむりラボ

ライオン株式会社|Lidea

ライオン株式会社が運営するLideaは、毎日の暮らしが楽しくなるような生活情報を提供するオウンドメディアです。

生活に役立つさまざまな情報を、4コマ漫画で紹介したり、マイスターがお役立ち情報を紹介したりしています。

コラムは誰でも閲覧できますが、会員登録するとプレゼントに応募できるポイントプログラムに参加できるのが特徴です。

会員特典を提供することで、顧客情報を取得できる成功例といえるでしょう。

株式会社SUBARU|SUBARUオンラインミュージアム

株式会社SUBARUのオウンドメディア・SUBARUオンラインミュージアムは、車のオーナーだけでなく、子どもから大人まで車のことを楽しく学べるのが特徴です。

車に関するコラムや、車ができるまでの工程を写真やイラストでわかりやすく紹介しています。

他にもスバルの歴史や塗り絵やパーパークラフトなど、子供向けのサービスでありながら、思わず大人も夢中になってしまうような工夫が取り入れられています。

株式会社オムロンヘルスケア|ねむりラボ

株式会社オムロンのオウンドメディア・ねむりラボは、「眠りの基本」や「快眠のためのレシピ」を紹介しています。

「眠りに関する悩みや疑問を解決したいけど、人に聞けない」そんな悩みを抱えるユーザーが求める情報が充実しているのが特徴です。

体験談の紹介や、快適な睡眠環境を作るのに役立つ自社製品の紹介によって、見込み顧客の獲得につなげています。

まとめ:オウンドメディアの作り方を理解して閲覧されるサイト作りを目指そう

 

オウンドメディアは、企業のブランディング化や、商品・サービスの認知拡大などに有効です。

商品やサービスの認知度が高まれば、顧客ロイヤルティの向上効果も期待できます。

作り方にはコツがありますが、本記事で紹介した情報を参考にしながら、多くのユーザーに閲覧されるサイト作りを目指してください。