サイト設計とは?重要性や正しいやり方・おすすめツール5選を紹介

サイト設計は、Webサイトを運営するにあたって、成果に直結する重要な要素です。

とはいえ、正しい方法で行わなければ、成果が期待できるサイト設計はできません。

「サイト設計の効果的なやり方がよくわからない」
「サイト設計の具体的な方法を知りたい」

このように思うWeb担当者は少なくないでしょう。

そこで本記事では、サイト設計の重要性や正しいやり方について解説します。おすすめツール5選も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

サイト設計とは?

サイト設計とは、Webサイトの方向性を決めることです。

始めにWebサイトを作る目的を決めたら、次にテーマやコンテンツなど、Webサイトの土台を固めておきます。

サイト設計なしにサイト制作に取り組んでも、軸がぶれてしまい、ブランドや目的に沿った一貫性ができません

一貫性のないサイトとなれば、ユーザーニーズを満たせないばかりか、検索エンジンからの評価も下がる恐れがあります。

全体として一貫したサイトになり、ブランディングや問い合わせの獲得など、目的を達成するために、サイト設計は欠かせません

サイト設計が重要とされる3つの理由

それでは、サイト設計が重要な理由を3つ紹介します。

  1. テーマに一貫性を持たせられる
  2. ユーザビリティの向上効果が望める
  3. SEOの評価に良い影響が期待できる

テーマに一貫性を持たせられる

サイト設計は、テーマに一貫性を持たせられます。

はじめにテーマを設定することで、サイトの全体像をイメージしやすくなり、テーマに沿ったコンテンツの設定が可能です。

せっかくユーザーがサイトにアクセスしても、欲しい情報を得られなければ直帰率や離脱率が高まる恐れがあります。

サイト設計によりテーマに一貫性を持たせられれば、ユーザーニーズに沿った情報を発信できるため、成果にもつながりやすいでしょう。

ユーザビリティの向上効果が望める

ユーザイリティの向上効果が望めるのも、サイト設計が重要とされる理由です。

デザインにこだわってサイト制作をしても、ユーザーにとって見づらく欲しい情報になかなかたどり着けなければ、ストレスを感じ離脱される恐れがあります。

サイト設計で、サイト全体の構造を把握しておけば、スムーズな情報提供が可能になり、ユーザビリティの向上効果が望めるでしょう。

SEOの評価に良い影響が期待できる

サイト設計は、SEO評価に良い影響を与える効果が期待できるのもメリットです。

サイト設計により、サイトの専門性や権威性だけでなく、ユーザビリティの向上によりサイトの信頼性を高める効果が期待できるでしょう。

これら全ての要素を満たしたサイトは、Googleからも評価されやすい傾向があります。サイト設計は、SEOの評価にもつながるのです。

サイト設計で重要な手順7ステップ

続いて、サイト設計で重要となる手順を7つのステップに分けて紹介します。

  1. サイトの目的を明確化する
  2. 目標(KGI・KPI)を決定する
  3. 必要なページを洗い出す
  4. サイトマップを作成する
  5. サイト設計書となる要件定義をまとめる
  6. ワイヤーフレームを作成する
  7. デザインを作成する

サイトの目的を明確化する

まず、サイトの目的を明確化します。

サイトの目的が曖昧では、方向性が定まらずコンテンツの質を高めるのは困難でしょう。

なぜWebサイトを作成するのか、目的がはっきりしていれば、方向性やコンテンツなど一貫性を持たせられます

目標(KGI・KPI)を決定する

次に、目標を決めます。

KGIは最終的なゴールを指し、KPIはゴールまでのプロセスのことです。

  • 「1年で売上を2倍に増やしたい」
  • 「問合せや資料請求件数◯件を目指したい」

目標を決める際は、より具体的に設定するのが理想です。

必要なページを洗い出す

次に、必要なページの洗い出しを行います。

目標が決まれば、ある程度必要なページをイメージしやすくなるでしょう。しかし、闇雲にページを増やせばいいわけではありません。

サイトの種類 必要なページ
コーポレートサイト 会社概要
企業理念
事業・サービス内容
社長挨拶
資本金
設立
取引実績
取引銀行など
サービスサイト サービスの内容
会社概要
料金プラン
事例
口コミ
資料請求・問合せフォームなど

必要なページはサイトによって異なるので、目的に合ったページを洗い出してください

サイトマップを作成する

次は、サイトマップを作成します。

サイトマップは、名前の通りサイトの地図のことです。

サイトにアクセスしたユーザーに向けて、どこにどんなページがあるのかを示す役割があります。

サイトマップがあれば、ユーザーが目的のページを探しやすくなり、ユーザビリティ向上効果が期待できるでしょう。

また、サイトマップは検索エンジンのクローラーに認識されやすくなるので、SEO対策にも有効です。

なお、ユーザー向けは「HTMLページ形式」、検索エンジン向けには「XMLファイル形式」で用意する必要があります。

サイト設計書となる要件定義をまとめる

次は、要件定義をまとめます。要件定義はサイト設計書となる重要な要素です。

  • サイト制作の目的・目標・コンセプト
  • サイト制作スケジュール
  • 予算
  • ワイヤーフレームやデザイン
  • 公開日

要件定義では、サイト制作に関わる内容を文書化します。社内での認識を統一し、スムーズな情報共有が可能になるのもポイントです。

要件定義は、サイトの目的を明確化する際にまとめておくといいでしょう。

ワイヤーフレームを作成する

次に、ワイヤーフレームを作成します。

ワイヤーフレームは、サイト設計図のことです。線と枠のみで作成するシンプルなものですが、ページごとのレイアウトを明確化する役割があります。

ワイヤーフレームは、制作担当者の間で認識の擦り合わせもしやすくなるでしょう。

デザインを作成する

次は、デザインを作成します。

  • テーマカラーの設定
  • テキスト
  • 画像
  • 背景
  • バナーやロコ
  • CTAボタン
  • 広告

線と枠のみのワイヤーフレームに肉付けしながら、視覚的要素を仕上げていきます

サイト設計におすすめツール5選

 

それでは、サイト設計に役立つおすすめツールを5つ紹介します。

  1. Googleトレンド
  2. Jira Software
  3. Figma
  4. Ahrefs
  5. Cacoo

Googleトレンド

運営会社 Google
料金 無料
主な機能 検索トレンド
無料トライアル

Googleトレンドは、リアルタイムでキーワードの検索動向を分析する無料ツールです。アカウント登録は必要ありません。

過去24時間から5年まで、期間を指定した検索や、急上昇キーワードまで、さまざまな情報を入手できます。

アルタイムでキーワードのトレンドを知りたいときに役立つでしょう。

公式サイトを見る

 Jira Software

運営会社 ATLASSIAN(アトラシアン)
料金 Free:0円
Standard:月額費用9,200円/1ユーザー
Premium:月額1,810円/1ユーザー
Enterprise:要問い合わせ
主な機能 タイムライン
スクラムボード
レポートとインサイト
プロジェクト管理など
無料トライアル ◯(10ユーザーまで無料)

Jira Softwareは、アジャイルチームに適したソフトウエア開発ツールです。

テンプレートが用意されているので、専門的な知識は必要ありません。後からカスタマイズもできます。

Open DevOpsを活用すれば、Atlassianツールとパートナーツールの自動統合が可能です。幅広いツールに対応するので、開発者はコーディングに集中できるでしょう。

10ユーザーまで、無料で利用できるのも嬉しいポイントです。無料トライアルは、クレジットカードも不要です。

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Figma

運営会社 Figma Japan株式会社
料金 スターター:永久無料
プロフェッショナル:年払い月額1800円/人
ビジネス:年払い月額6,750円/人
エンタープライズ:年払い月額11,250円/人
主な機能 共同制作
プロトタイピング
開発モードなど
無料トライアル ◯(要問い合わせ)

Figmaは、複数のメンバーがデザインを共有できるコラボレーションツールです。

チームメンバーが別々のところにいても、好きな時間にリアルタイムでフィードバックできます。

プロトタイピング機能を使用すれば、ノーコードでデザインを具体化できるのも魅力です。

共通の視覚的言語を確立できるので、社内でスムーズな情報共有が可能になるでしょう。

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 Ahrefs

運営会社 株式会社フルスピード
料金(税込) ライト:月額13,750円~
スタンダード:月額27,500円~
アドバンス:月額55,000円~
エンタープライズ:月額137,500円~
※月額
主な機能 サイトエクスプローラー
コンテンツエクスプローラー
キーワードエクスプローラー
アラート
ランキング調査など
無料トライアル

Ahrefsは、世界中で利用されているSEO分析ツールです。

26.9兆もの膨大なリンクデータと、4,020億のページURLを網羅※しています。

さらに、24時間ごとに約3,000万ものWebページをクロールし、約15分ごとに新しいインデックスが更新※されるのも特徴です。

インターフェースも見やすく、分析したデータは加工しやすいファイス形式でダウンロードできます。

専門的な知識がなくても簡単にSEO分析ができるので、初心者にも導入しやすいでしょう。

※2022年6月時点

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Cacoo

運営会社 株式会社ヌーラボ
料金 プロプラン:月額660円
チームプラン:月額1,980円
主な機能 リアルタイム共同編集
コメント
ビデオ通話・チャットなど
無料トライアル ◯(14日間)

Cacooは、クラウド型のビジュアルコラボレーションツールです。

インターネットにつながる環境があれば、時間や場所を問わずチームで共同編集やビデオ通話などができます。

テンプレートが豊富に用意されているので、ワイヤーフレームやフローチャートの作成まで、幅広い用途に対応可能です。

チームの作業プロセスを可視化するので、業務効率化にもつながるでしょう。

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サイト設計を進める際のポイント3つ

では最後に、サイト設計を進めるうえでおさえておきたいポイントを3つ紹介します。

  1. ユーザーにわかりやすいサイト構造にする
  2. ユーザーからの見られ方を意識してデザインを設計する
  3. 集客から売上につながる導線を作る

ユーザーにわかりやすいサイト構造にする

サイト設計は、ユーザーにとって分かりやすいサイト構造を意識してください。

例えば、階層が深すぎると、目的のページにたどり着くのに時間がかかり、ユーザビリティが低下する恐れがあります。

階層は、2~3層を目安に、コンテンツの充実度を意識しつつ、ユーザーが情報を探しやすい構造にするのが理想です。

ユーザーからの見られ方を意識してデザインを設計する

ユーザーからの見られ方を意識した、デザイン設計を心がけてください。

  • 女性をターゲットにしたサイト:女性らしい優しい色
  • 子供向けの商品:ポップで可愛いカラーやデザイン

サイトのテーマカラーを決める際は、ペルソナに合っているかを確認しましょう。

ペルソナ設定をしっかりと行うことで、ユーザビリティを意識したサイト設計が可能になります

集客から売上につながる導線を作る

集客から売上につながる導線を作ることも重要です。

サイトにアクセスするユーザーが多くても、商品購入や資料請求など、最終的な目的に繋がらなければ成果は期待できません

集客だけでなく、売上につながる導線を意識しましょう。

  • 商品購入や資料請求のCTAボタンの位置が分かりづらい
  • 申込みフォームの入力項目が多く面倒

このような理由で、離脱率を高める恐れがあります。

CTAボタンのデザインや位置を見直しましょう。申込みフォームでは住所自動入力機能を導入するなども有効です。

まとめ:サイト設計はユーザーファーストを意識しよう

サイト設計は、サイトの成果につながるといっても過言ではありません。

いくらデザインにこだわっても、ユーザビリティが低ければ成果には繋がらないでしょう。

ユーザビリティが向上すれば、売上アップだけでなく、検索エンジンからも評価されやすくなります

サイト設計は、ユーザーファーストを意識してください。